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宵さん、褒めることの大切さを教える

「じゃあ宵さん、寝ましょうね?」 涼木が宵に布団をかけようとすると、宵は涼木の手を掴み 「待って。よしよしはしてくれないんですか?」 「は?よしよしって…」 「は?じゃないです。患者さんが頑張ったらちゃんと褒めてあげてますか?」 「う…」 ヤバイ。そう聞かれると、してない…かもしんない。 でも、薬飲んだりは当たり前だしな 「千歌くんとか未羽くんが処置を頑張ってもよしよししてあげてない、とかないですよね?」 「そ、それは…すみません」 「やる気なくしちゃいますよ?患者さん。大事なことですよ」 「分かりました。じゃあ、師長頭失礼します」 涼木は宵の髪に触れ うわ…サラサラ… 毎日、えっちしてるからなのか肌艶もいいんだよな。 調子悪くて入院しているはずなのに… 感心しながら涼木は宵の髪を撫で 「よしよし。頑張られたんでおやすみくださーい。明日に響いちゃいますからね?いい夢見ましょうねー」 撫でながら宵を寝かせようと声かけし 「それは僕を寝かせようとしてるの?」 「ですね。まだ、隣とリカバリーの巡回まだなんで」 「じゃあ後1分だけいてください」 「分かりました」 涼木は黙って宵の髪を1分撫で続け、寝入っていく宵を見つめた 「あ…寝た」 涼木の突然の指導は、宵が眠りようやく終わった

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