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さーちゃん、怖い

沙和のリュックから出てきたローションボトルを見て瀬谷はふっと表情を崩して笑い、沙和を正面から抱き上げてベッドに腰掛け太ももに沙和を乗せ 「やれやれ。こーら、沙和。こんなのを持っていこうとして…。いじらしいね。昨日先生と約束したのを忘れてしまったのかい?」 「んや…っ」 「こらこら暴れないよ」 「やら」 「3日。たった3日えっちなことを頑張って我慢したらご褒美が待っているんだよ?沙和。沙和なら頑張れる。欲に負けちゃダメだ」 「あーっう」 理由を分かってもらえず沙和はイライラし、パタパタと両手足を動かしてアピールし 「おっと暴れたら危ないよ、沙和」 「先生、ちょっといいです?さーちゃん」 東間は沙和にホワイトボードを見せ 「さーちゃんほらこれに気持ち書いてみて?何か言いたいことがあるのかな?」 「えっちしたいわけじゃないらしいな?どうしたよ?さーちゃん」 沙和はボードを受け取り 〝かんごしバタバタ!こわい〝 と、書いた。 「あー…確かにね。病棟の緊迫した雰囲気感じとっちゃったんだね」 「なーるほど。なんだか怖いって思っちゃったから逃げようとしたわけな?」 「そうかそうかそれは悪かったね?沙和」 瀬谷はニコリと優しく笑い沙和の後頭部を撫でた

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