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麻弥さん現わる
午後、理央の言っていた通りに少年棟に佐東麻弥 医師が応援に来た
「こんにちは。午前中のうちに来れなくてごめんね?朱雀くん、実くん」
「「ありがとうございます」」
「あ!来たっ」
麻弥の姿を見つけた理央が麻弥に駆け寄り
「シュガー先生っ」
「理央ちゃんっ。おいでー」
麻弥は両手を広げて理央が飛び込んでくるのを待った。
「あ〜…ま、まずい。あの…先生、いまはまずいかな?」
チラッと理央は瀬谷を見、首を左右に振り
「朱雀くんのヤキモチは今に始まったことじゃないでしょ?理央ちゃんぎゅってするのぼくの癒やしなんだから!」
「で、でも〜…お仕置きされちゃう」
「知らなーい。ぎゅうーっ」
「う〜…今日、おうちに帰るの怖いぃ」
「気にしなぁい気にしない。ぎゅうは?」
「はい…ぎゅ」
「あ〜癒された!さ、お仕事お仕事」
マイペースな麻弥に瀬谷は顔をひきつらせ
「先輩…応援来ていただいて悪いんですが、理央を返していただきたい」
「はいはい。朱雀くん、怖いよ?眉間にシワ寄ってる。いーい?理央くんはモノじゃないの!独り占めはダメ。お仕置きもしたらダメだよ」
「約束はできません」
「朱雀くん怖い。理央ちゃんに嫌われちゃうよ?」
「シュガー先生…そのへんで…」
「了解。ぼくはどうしたらいい?」
「リカバリーの子の相手をしたらいいみたいです。2人ともシュガー先生が好きそうな可愛い子でしたよ」
「ほんと?楽しみぃ」
麻弥はニコニコと笑い、リカバリーの方を振り返った。
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