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みぃの勘違い
ようやく麻弥を信用した未羽は布団をどかし
「分かった。いい子…する」
未羽はおずおずと病衣のズボンをおしりが半分見え隠れするくらいまでずらしていき、麻弥に怯えながら目くばせし尋ねた。
「ぜんぶ脱がなきゃだめ?」
「え…ちょ、待って。理央ちゃん、この子どうしちゃったんだと思う?」
「どうって…」
「なんでズボンを脱ごうとしているの?」
「え?」
「あー…直腸診察と勘違いしちゃったのかな?みぃちゃん」
「違うの?」
「点滴繋げたいんだよ?ぼくは聴診器でみぃちゃんの胸の音が聞きたかったんだけどな?」
「えー…う〜…恥ずかしいっ。ぼく、てっきり…」
「でも、いいよ?せっかく勇気を出してズボンをずらしてくれたし、その勇気を無にしちゃいけないから直腸診もしちゃおうか」
「や…やぁ〜」
「あれ?いい子はどこに消えちゃったかな?」
「うー…ずるいぃ」
「ほらほら、あんよ持って先生に見ーせて?」
「あんよ持つ?」
「ん?四つん這いでやってる?横向き?」
「……う?」
「う?じゃなくておしりの診察はどうやってやっているの?」
「抱っこ」
「抱っこ?やだっ可愛いぃ理央ちゃん聞いた?抱っこだって!抱っこで診察するんだね?」
「うん」
「OK。抱っこでしてあげるぅ。おいでー」
麻弥は声を弾ませて未羽に両手を広げた
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