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ローション

未羽は麻弥に言うかどうか一瞬、迷ったが口を開いた 「あ、あの…あのね、先生。その棚の中にあるよ」 「え?ここ?」 麻弥は目の前の棚を指差し、未羽に問い 「うん」 未羽の言う棚を開けると中身が半分ほどでマジックで2週間前の日付が書かれたローションボトルが入っていて驚いた麻弥は咳き込み 「なっ!ごほごほっ。なんでこんなのがっ。まさか持参?」 「ち、違う。ぼく持ち込んでないよ…っホームワークだって」 「は?宿題?」 「うん。1週間で使いきりなさいって言われてるけど、ぼく無理」 「え…ちょっと待って。これ、全然減ってないけど……」 「だって…熱だもん、、やれない」 「いやいや熱でやれなかったからって大目にみてあげようにもちょっとこれは〜…残りすぎじゃないかな…」 麻弥が困った顔をしながらローションと未羽を見比べ、理央はローションの存在に感心し 「すーさんが言ってたこと本当だったんだ。患者さんひとりひとりにローションボトル持たせてオナニーする宿題があるってやつ」 「少年棟、そんなことさせてんだね?なんか、ちょっとカルチャーショック」 麻弥と理央の反応に未羽は不安になり、麻弥の袖を引っ張り 「ね、先生。他の病棟はえっちの練習しないの?」 「しないしない。ここだけよ。ね?理央ちゃん」 「ですね。シュガー先生」 未羽は2人の返答にひどくショックを受けた顔をした。

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