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千歌ちゃん

理央は千歌を揺り起こしていた 「千歌ちゃん、千歌ちゃん?起きれるかな?」 「う…ぅ…?」 目覚めて見える見知らぬ顔と未羽の声に千歌は身構え 「えと…?な、何?」 「さっき、チラッと会ったんだけど…覚えてなさそうかな?応援で来た理央です。よろしくね。あっちの先生は麻弥先生。ボクたちの病棟ではシュガー先生って呼んでいるよ」 「シュガー…?まあいいや。興味ないし…それより…みぃ、興奮してる…?」 「興味ない?そうかぁそうだよね。気になるだろうけどみぃちゃんにはシュガー先生がついているから心配しなくて大丈夫だよ」 「そのシュガー先生っていう人に泣かされているように感じるんだけど……?」 千歌はいぶかしみ、眉間にシワを寄せ 「ちなみにオレはなんで起こされたの?」 「起こされたの怒ってるの?夜、寝れなくなっちゃうよ」 「寝れる」 「そっかそっか。ごめんね?点滴にね、もうひとつ点滴を繋げるよ。インフルエンザの治療薬なんだけど、勝手に繋ぐのはよくないかなと思って起こしちゃった」 「ふーん…佐渡先生は?」 「外来にいるらしいよ」 「病棟、今日来ない?」 「何かのご用事かな?」 「違う。佐渡先生がいいな」 「そっかそっか。担当だもんね?また後で呼んであげるね?」 「うん。来る?先生」 「来るよ。佐渡先生、好きなんだね?千歌ちゃん」 「えと…うん、好き。でも…内緒」 「かわいいっ千歌ちゃん」 理央は千歌の可愛いらしさに頬を緩ませ、千歌の頭を撫でた

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