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いい子悪い子
そんなこととは知らないうたは点滴を頑張っていた。
「んっっ…痛い…」
「よーし、いい子だ。暴れずに打たれたな?」
「ほんといい子やね」
「入った?」
「ああ。いい子だったから1回で入った。臣、このまま終わるまで付いててくれるか?頼むな?俺は1度ステーションに戻る」
「分かった」
実継が部屋から出ていくとうたは臣に尋ねた
「ね、臣先生…大丈夫…かな。沙和」
「大丈夫ばい。うたくんはいい子やね?気にせんとちょっと寝たらよかよ?」
「さっきまで寝てたよ?」
「病気なんやけんいくらでも寝たらよか」
「分かった。おやすみ」
•
•
実継がステーションに戻ると、やや長めの髪の少年が逃げまわっていて実継にぶつかった
「おっと」
「ゃーーーっ」
「実継!」
「祖父江先生ーっその子捕まえてっ」
「ん?瀬谷に牟呂…ok捕まえればいいんだな。はい、捕獲」
ガシっと少年を捕まえるとジタバタと暴れ
「んーっっ」
「大丈夫だから落ち着いて、少年」
「沙和、さ…観察室に入るよ」
「ったく…さーちゃん、行くよっ」
「まあまあ、北斗。無事捕まったから怒らないよ」
「あー…この子が沙和か。おいたしたのか?観察室入れるのか?」
「そう。部屋にひとりはちょっと不安でね。入れたところで油断して隙間を抜けられてしまった」
「ヤンチャな子だなぁ。じゃ、行くか」
「んやっっ…えいっ」
「いった…っちょ」
運ぼうとする実継の足を沙和はゲシっと踏みつけ、驚いて実継が手を離すと再び沙和は逃げ回り
「沙ー和っ!待ちなさいっ」
「こらーっさーちゃん!!」
みんなで追いかけていると、麻弥があきれた顔をし
「あらら」
ドタバタ騒ぎの中、麻弥が沙和の前に立ち塞がり沙和を抱きしめて動きを止め
「つーかまえた」
「やーっっ…なせっ」
「ん?離せって?だぁめっ」
麻弥はずるっと沙和のズボンをずらしておしりを露出させ
パシーーン
「んぁーっっ!!」
「悪い子っ」
パチパチパチーンっ
「や…った…いぁっ…あうっっ」
「おとなしくするっ?」
「んっっ」
沙和はコクコクと首を縦に動かした。
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