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雅宗に忍びよる危機
雫に言われて雅宗は袋の中身を確認し
「そやな…言われれば確かにあんま出とらんわ」
「尿管ステントが閉塞するとやっかいだよ?雅宗」
「閉塞って…。恐ろしいこと言わんとってや?交換せなあかんくなるやん。いやや、そんなん」
「じゃあガンガン水分摂らなきゃ」
「点滴しとるからか喉が渇いた感覚ないねん。よー飲まん」
「閉塞してからじゃ遅いからね?むーちゃん」
「分かった。頑張って飲むわ」
「うん、そうして。点滴、そろそろ交換だから新しいの持ってくるよ。後、インフルエンザ治療用の点滴も出てるからステーション戻るね」
「インフルの点滴…両腕にするん?まさか足、ちゃうやろな?ただでさえ体が痛いんやから堪忍してや」
「雅宗、心配しすぎ。今繋がってる本体のチューブに繋ぐから針は刺さないよ」
「あー、よかった。混ぜるなっちゅうやつもあるやん?セーフ」
「よかったね。じゃあ少し待ってて」
「はーい」
ちょうど同じ頃、実継は宵の部屋へと向かっていた。
なんだかんだで昼に様子を見に行けなかったからふてくされてないといいが…
心配をしながら実継は宵の部屋へと入っていった
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