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佐渡 早退
実継が宵の部屋からステーションに戻るとまだ麻弥たちは戻っておらず、モニター画面には格闘している面々の姿が映し出されていた。
「4人がかりで…すごいな」
「行った方がいいですかね?」
実継のつぶやきに雫が反応し尋ねた。しかし、実継は首を横に振り
「いや、たくさんいすぎても身動きが取りにくくなって逆にやりにくいから任せておけばいい。それ、用意している点滴は雅宗のか?」
「です。実継さん、何の注射を詰めているんですか?」
「解熱剤。宵に打つ。坐薬は嫌だそうだ」
「熱、下がらないですね。宵さん。心配です」
「そうだな。雅宗のが終わってからでいい。手を借りれるか?」
「分かりました」
動き出そうとすると物陰で電話をしている佐渡が見え
「あそこ。電話しているの佐渡だな。あんまりいい表情じゃないが何かあったのか?」
「えー…これ以上ドタバタは勘弁…」
佐渡が電話を切ると実継は佐渡に話しかけ
「佐渡、どうした?」
「ゆか…紫藤が…。ちょっと帰っても?」
「よくない感じか?」
「ですね。喘息の発作が…。ひとりなんで付いててやらないと」
「そうか。場合によっては救急車を呼べよ」
「はい」
「瀬谷には伝えておく」
佐渡は自宅へ、雫は雅宗のところへ、実継は観察室にいる瀬谷の元へと向かった
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