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将来

佐渡は千歌を体から離し、千歌の目をしっかり見て 「千歌いいか?よく聞いて」 「うん」 「最終的には退院できる。でもすぐに…というわけにはいかないんだ。なぜならまだ膀胱の検査もできていないし、自己導尿もマスターしていない。ちんちんも前立腺を刺激されてようやく勃起できるかどうかで持続できていないだろ?全部クリアしないことには退院していいよとは言えないな」 「そんなの…ずっと無理じゃん。もうオレ1年以上入院してる。なんにも進歩ないからこのままここで成人するの?将来を考えると不安だよ」 「そうだな。学校も休学しているしな。通信制のところに転校するっていう手もあるが不安だよな?でもそういうのは二の次だ。まずは自分の体が優先。学業は後でいくらでも挽回できる」 「無理だよ」 「無理じゃない。60歳を過ぎて医師になった人だっている」 「あ、それは自分も聞いたことが…ね、北斗もあるよね?」 「うん、俺もある」 「諦めなきゃなんでもできるよ?千歌ちゃん。先生たちはみんなきみを応援する。ね?理央ちゃん」 「はい!その通りです。ボクが看護学校を行き始めたのも21歳からだから大丈夫」 理央の言葉に千歌は安心して笑みを浮かべた

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