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同意書
終業間際、東間と西は同意書を持って宵の部屋へと向かっていた
「これが終わったら終業だから頑張ろう、北斗」
「だな。へとへと。早く帰りたい」
「ね。帰ってエイエイってしよ」
「う…。えっちするってまだ言ってんの?そんな体力無いって」
「北斗は寝転がってるだけでいいよ。勃起さえしてくれれば自分乗るし」
「いや、それでも明日絶対しんどいって」
「今がしんどいからえっちで気分転換したいの。本当は自分、北斗を抱きたいけど抱かれる方でいいって言ってるんだよ?北斗も歩みよってほしい」
「はいはい、分かった。とりあえず師長の説得が無事に時間内に済んだらな。残業になったらあきらめて」
「うー…絶対サインさせてやる。よーちゃーん!入るよ」
声をかけて室内に入ると宵は窓の外をベッド上から眺めていた
「師長、何やってんの?」
「もうすぐ終業ですね。おつかれさま。2人してなぁに?」
「これ、書いてください」
オーバーテーブルを宵の前につけ同意書とペンを置くと宵は2人をにらみ、同意書をゴミ箱に捨てた
「なっ!何してんのっあんた」
慌てて西はゴミ箱から同意書を拾い
「よーちゃん!!お名前書くだけです。頑張って」
「嫌っ!」
「お願いします。自分たちこれ書いてもらえないと帰れないんで」
「だって…だって…」
「怖いですよね?自分ら明日は側についているんで頑張りましょう。後で愚痴ならいくらでも聞くし」
「旅行行ってきてもいい?」
「旅行?」
「うん。1泊2日だから3日間休む」
「それくらいお安いご用だよな?南」
「うん。2泊でもいいですよ」
「じゃあ…書く」
宵は震える手で名前を書いた。
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