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病棟に電話
射精後の余韻でしばらくボーっとしていた2人は見つめ合い唇を合わせあった。
唇を離してふと携帯電話を見るとランプが緑色に変わっていて詩乃は充電器から電話を外し、ベッドに寝転がる明の腕を枕かわりにして詩乃は横たわり病棟からの留守番電話を聞き、青ざめた。
「え……」
見る見るうちに表情が暗く変わった詩乃を心配し、明は詩乃の後頭部を撫でた
「なんだった?よくないお知らせ?」
「うん。インフルエンザでほぼ病棟全滅って」
「それは…まずいね。出動要請ではない?」
「ううん。そういう状況だから感染対策をしっかりして出動を…って。後、折り返し電話が欲しいって言ってる」
「もう夜勤帯しかいないだろうけど電話、かけて」
「うん、そうする」
🎵〜
「はい、未分化少年特殊治療棟看護師牟呂が承ります」
「牟呂、こんばんは。夜勤中にごめんね?すっかりぼく、電話を忘れていて…」
「奈南先輩っ!?よかった!連絡がついて。心配していたんですよ」
「ごめん。病棟、たいへんみたいだね?」
「ですね。みんな検査を嫌がっちゃって、てんやわんやでした。さーちゃんなんて手がつけられなくていま保護室ですよ」
「え…。そうなの?」
「はい。あー…先輩からもし連絡があったらってことで、ことづて預かってて…」
「何?」
「宵師長、明日の朝なんですけどルンバールをやるんです。たぶんパニックになっちゃうから少し早く来てほしいって。大丈夫です?」
「分かった。また明日ね」
電話を切ると詩乃は明を見た。
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