1082 / 1209

処置1へ

処置1につくと白鷺は内診台に似た椅子に雅宗をいったん座らせ 「牟呂、抱きかかえるからズボン下ろせ」 「は、はい。寝たまんま処置するつもりで?」 「なんかまずいか?起きる前に椅子に固定だけはしておきたい」 「いや、えと…まずいってことはないですけど。分かりました。お願いします」 「おぅ」 白鷺は雅宗の両脇に手を入れて抱きかかえ、雫は雅宗のズボンを下げた 「座らせるぞ」 「はい」 「脱がせたらベルトで固定。俺は手の方を固定するから足を頼むぞ」 「はい」 素早く雅宗の足からズボンを取り去ると雫は雅宗を椅子に固定していった 「しっかし、眠り深いな。こいつ」 「寝たらなかなか起きないタイプなんですよね。さすがに痛いことをしたら起きるでしょうけど」 「とりあえず、カテーテルとステント抜くぞ。あー…モニター付けとくか」 「はい。あの、起きたらたぶんめっちゃ悪態づいてくるんで…」 話しながら雫は雅宗の胸に電極、腕に血圧計、指に酸素モニターを付け、白鷺は雅宗の座る椅子の前に自分用の椅子を出して座り手袋をはめて処置の支度をした。 「わーった。うれさいのは覚悟しとく。再挿入の支度しておいて」 「はい」 指示を受けた雫は必要な物品を用意し、心配そうに2人を見つめた

ともだちにシェアしよう!