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夢から現実へ

下半身を2人がかりで裸にされ、自分の体が椅子に固定されていることに気づいていない雅宗はまだ夢を見ていた。 ケーキいっぱぁい。クレープにアイスもあんで。幸せぇ あかーん。もう食べられへんわぁ うまうま〜 ふわふわと浮かぶような幸せ気分でスイーツを食べている夢の中の雅宗はニコニコ笑顔だった しかし、突然グラグラと世界が揺れたと思ったらスイーツが目の前から消え、建物に体が押しつぶされ身動きが取れず下半身に激痛が走った雅宗は驚いて目を覚ました。 実際には椅子が可動して処置の体勢にさせられ、ベルトで動けれず、体内からステントとカテーテルが抜かれる痛みだったが、夢の中の雅宗は地震で建物に潰されてスイーツが消え体が痛いと錯覚していた。 「なーっ!俺のすいーつー消えんといてー!!てか、いったぁぁぁっっ」 「あ?スイーツがなんだって?固定してるから暴れようが無いだろうが暴れんなよ」 「……へ?」 誰やねん…こいつ。てか、どうなってん 動かれへん。 てか、痛いっ 意味が分からん!ここどこやねんっ 状況把握ができずキョロキョロあたりを見回すと雫が見え、雅宗は叫んだ 「しー先輩ーっっこいつだれーっここどこーっ、俺何されるんっ」 「おはよう雅宗。こいつじゃなくて泌尿器科の白鷺先生ね。ここは処置1だよ。閉塞したステント挿れかえてカテーテル交換するから頑張れ。たったいまステントとカテーテルが抜かれたとこね。痛くてびっくりした?」 「は?」 言われて自分の下半身に目を向けるとあられもない格好をさせられていて、雅宗は恥ずかしさに顔を真っ赤にした

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