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むー、暴言が止まらない
ようやく状況が理解できた雅宗は首を左右に振り、うろたえ叫んだ
「やぁーっいややぁー!ここから降ろしてやぁー。なんでこんな格好させられとんーっ。この変態医者がっ」
興奮しているためかピロロンピロロンとモニターのアラームが反応し、雫はアラーム解除ボタンを押し
「雅宗、落ち着いて。必要な処置をしているだけだから。それから変態なんて言ったら失礼」
「いややっ落ち着いてなんいられるかーい!」
「ちっ…。本当にやかましいな」
白鷺は雅宗のうるささに舌打ちしながら、雅宗の腹を触り
「膀胱張ってるから導尿するぞ」
消毒を手にとり雅宗の鈴口を丁寧に3度消毒し、潤滑ゼリーを管に塗りつけ
「ひっ…ややっ」
「すぐ済む。管通すぞ」
「んぐっ…やぁあぁあっ痛い痛いってーっ」
チョロチョロと音を響かせて尿を排出させながら、白鷺は眉間にシワを寄せ
「わめくなぁ。牟呂、周防はいつもこんなか?」
「ですね」
「ったく…側管から麻酔挿れるか…」
「分かりました。むー、麻酔かけるからボーっとするよ」
雫は麻酔を側管に繋げて流し
「薬液入りました」
「よーし、んじゃ再開」
「んぎゃああ。この死にくされがーっ」
「は?すっげぇ口の聞き方すんな、こいつ。麻酔効いてねーの?かかりにくいタイプか?」
「あー…です。そう言ってました」
「ok。じゃあ筋注もしとくか」
「嫌や。しても痛いやん!!」
「たいへんだな、こいつに処置すんの。たかだか導尿でこれかよ。朱雀はどうやってステント通したんだよ」
「かなり苦労したみたいです」
「あっそ…。まあいいや。そのまんま再開するわ」
ぎゃーぎゃー騒ぐ雅宗を無視して白鷺は処置を再開していった
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