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詩乃さん、出勤 2
カルテを読んでいた詩乃はその内容に眉を寄せた
「周防のステント…閉塞したんだ。知らない先生が処置に来てるし朝から大変だったみたい…えーと…牟呂は宵先輩のところかな?鎮静剤の指示が出てるみたいだし」
詩乃はステーションから宵の部屋へと移動し、そーっと中をのぞくと牟呂に抱きついて泣く宵が見えて詩乃は驚いた
(え…これってどういう状況でしょうか?)
「雫、やですーっ。やっぱり無理です。できませんー」
「宵さん、落ち着きましょう?ね?」
「雫〜っ助けてくださいぃ」
「宵さん、大丈夫です。まーちゃんだってやれた検査だし、すぐ終わります」
「検査はしょうがないから我慢するけどその注射がいやですー。ごめんなさい、無理です。まーちゃんにその注射を騙し打ちしたことがあるけどすっごく痛そうにしていたもの…。だからお断りです」
「いやいや。宵さん…お断りって…。そんだけ取り乱してるし打っておいた方がいいですよ。仮に今スキップしても後から実継さんに打たれる羽目になるんだよ?怒られながらの注射こそイヤじゃないですか?今打っておいて褒めてもらいましょう?」
「せんぱぁい?ぼくも牟呂に賛成…かな?」
「え?」
突如現れた詩乃の姿に宵は、詩乃に向かって両手を伸ばした
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