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取り引き
「教育って何をする気だよっ」
「ふふ。おびえちゃって可愛いなぁ、由宇くん。いまは何もしないよ?そうだな…また午後にね」
そっと麻弥は手を伸ばして由宇の頭をポンポンと触り、触られた由宇は反応に困って固まり
(こっちの先生も撫でてくんのかよ。気心しれた瀬谷先生とか臣…もしくは祖父江先生なら嬉しいけど、初対面のヤツらにされても不愉快なだけだし)
「麻弥…そいつ、かなりイラだってるぞ」
「だね。入院しているとえっちできないもんね?ストレスも溜まるよね。分かる。また退院したら臣くんも呼んで4人で遊ぼうね」
(だめだ…この先生。たぶん相性悪い)
「違う!そうじゃないから。ガキ扱いされんのとか、いきなり触られたり、意思に反したことが決まっていくのが腹立つだけだからっ。午後とか来なくていいし!瀬谷先生出勤してくんじゃん」
「瀬谷先生じゃないとやだなんて診察イヤイヤする子はガキだよ?由宇くん」
「なっ!」
「大人ならいい子でお願いしますができるんじゃないかな?違う?」
「それは…その…その通りだけど、、」
口ごもる由宇と説教モードの麻弥の様子にみかねて白鷺は冷蔵庫を開けて中から病棟が朝に支給する1リットルペットボトルのお茶を出し
「はいはい。そこまでにしておけ。由宇、昼までにこれを空にしておけ」
「は?」
「飲み切ったら俺らはもうおまえに手も口も出さん」
「えーっ時雨さん。そんなの勝手に約束しないでよ」
「飲み切れると思うか?」
「んー…思わない。開けてすらないじゃない、それ」
(なんか…むかつく。絶対飲んでやる)
由宇はペットボトルと白鷺、麻弥を交互に見てふてくされてそっぽを向いた。
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