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強がりさん

由宇に抱きついていると両側から手をそっと引っ張られ一瞬、未羽はうろたえた 「な、なに…何するつもりなの?」 「大丈夫。ただの血液検査。血液検査は何回もしたことあるだろ?ちょっとチクってするけど頑張ろうな」 「うん。でも、なんで両手?右手だけじゃダメ?」 「うん、ダメ。そういう検査だから。まあ、両手やるって言われたら普通にビビるよな?」 「ふーん…そっか。でも、まあどうでもいいかな。それよりぼくなんか、つかれた、眠い…」 「自由だなぁ、みぃ」 「だって…っう痛い」 文句を言おうとした時に右手に針が刺さり未羽は眉を寄せ、痛がる未羽の頭を涼木が優しく撫で 「ごめんな?未羽くん。痛かったな?でも、動かなくてえらいえらい。すぐ済むからな」 「うん」 涼木にあやされている最中、左手首にヒンヤリした感触を感じ未羽はじっと左手首を凝視し、手を凝視する未羽の目元を由宇は慌てて手で覆い、隠し 「ちょ、みぃ?注射されるとこなんて見てると怖くなるって。やめておきな」 「見たい…気になる」 「強いな、おまえ。でも、見せない」 「いじわる。…はぅっ!!」 手首痛いっ。 由宇の指の隙間から様子をうかがうと手首に注射器が刺さっていて未羽はプルプルと震え、見るのをやめて由宇の首元に顔を埋めた そんなとこ、刺されたことないよ。怖いぃ

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