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詩乃さんとお昼ごはん
処置3に残された涼木は慌てて身支度をし、ナースステーションへと走った。
詩乃さんを捕まえないと!
詩乃さんってふわふわってして動きも鈍そうかと思っていたら実は素早いんだから。
詩乃さんとのトレーニング後からあのままご機嫌ななめなまんまだと、間違いなく逃げられる。
時が開いて、さらに気まずくなる前に謝っておかないと…善は急げだ
「いた!詩乃さんっっ、待ってっ」
今まさにステーションから出て行こうとしている奈南の姿を見つけ、涼木は走るスピードをあげて奈南先輩と呼ばずに詩乃の名前を大声で叫び、奈南を呼び止めた
「っ!」
涼木に呼ばれた奈南はびっくりして目を見開き立ち止まり
「な、何!?師長がステーションにいないからって廊下をそんなに走って!!廊下は走ってはいけませんっ」
「すみません詩乃さん。だって急がないと詩乃さんを捕まえられないと思って」
「ちょ…っ、さっきから詩乃、詩乃って!職場ですよっ、涼木大雅!」
「ごめん。でもさ、俺らのことみんなにバレてんだからよくないすか?って言うのはとりあえず置いておいて…。その…飯。昼、一緒にしましょう?食堂の定食おごるんで」
「もうっ!公私混同反対だよっ。けど、ごはんを一緒に食べるのはいいですよ。…と、言ってもぼくは今日お弁当なんですが」
「弁当?」
奈南から出た言葉に首を傾げて涼木は不思議に思い、不思議そうな涼木を横目に微笑みながら奈南は歩き出した。
「行きますよ。置いていっちゃいますよ?」
「え、ちょ…待って」
スタスタと歩いていく奈南の背を涼木は走らずに大股で追いかけ、エレベーターへと2人で乗りこんだ
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