電話を受けた麻弥は電話の内容にくやしさを感じ、親指を口元に運び爪を噛んだ （一気飲みするなって言ったのに！！） 乱暴に受話器を置くと8号室へと走り、走りながらPHSで瀬谷を呼び 「朱雀くん。今、どこっ！？」 〝外来で緊急処置中…あーっ待った！動くな。取れるものも取れん〝 〝きゃーーっ！だめだめ、だめなのーっせんせーこわーいっっ〝 「は？なんで外来？まだ13時にもならないのに？何の処置？！なんかめちゃくちゃ叫んでない？その子」 外来から8号室まで時間かかるじゃないか！泣き虫由宇のケアなんて無理なんだけどっ 〝えーと…6cm長ローター使用中に直腸痙攣(けいれん)起こしておもちゃが取れなくなってそれを今摘出中で…先輩、なにかお怒りで？〝 「きみの元患者くんが短時間に1リットルペットボトル飲み干してマーライオンだからだよ！」 〝…。元患者って、、由宇？〝 「だよ！！時雨さん召喚(しょうかん)するからこっち来て」 〝しぐれ…って…それはまずい、、呼ぶなら実継で〝 「はぁん？誰でもよくない？」 〝人見知りしてそれどころじゃなくなります。合理的配慮が……ちょ、こらこら〝 〝ちぃ、たすけてーっ。ぼく、しんじゃうー〝 聞こえてくる会話に麻弥は唇をひくつかせ 「分かった」 電話を切ると祖父江に電話を繋げた