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レモン 5 〝由宇 27歳編〝

時雨のあたたかくて大きな手が頭に乗るとその感触とくすぐったいような気分に由宇は瀬谷を思い出してはにかみ 「へへ。なんか白鷺せんせって瀬谷せんせみたい」 「まあ、付き合い長いしな。似てる部分あるかもしれん」 「俺、白鷺せんせも嫌いじゃないかもしんない」 照れながらも嬉しそうな表情の由宇を見た麻弥はニィと歯を出して笑い 「由宇くんたらかーわいいんだっ。朱雀くんのことほんとに大好きなんだね。ね?時雨さん」 「ん。朱雀も由宇がかわいくて仕方ないって感じだもんな。いい関係ができてる。しかし、嫌いじゃないってなんだ?素直に好きって言えばいいのに」 「ほんとほんと!」 「う…うるさいって」 「何照れてんのさ?かわいいね…っんあぁっ!ちょ、このタイミングでスイッチ入れたぁっっしかもコレってレベル強でしょッ」 プルプルと手を震わせて麻弥は体を支え 「おー…由宇、、お前も案外と鬼畜だな。やるじゃん」 「鬼畜、、かな?佐東せんせ、よろこんでるように見えますけど…」 「違いない。自分のペースさえ掴みゃ問題なくいけそうだな?由宇。後は自信をつけて数をこなしゃあいい。よし、麻弥そろそろ行くぞ」 「え?行くって??」 「さっさとパンツとズボンを履け」 「このまま!?」 「置いていくぞ」 「ま、待ってよ!時雨さぁぁん」 慌てて身なりを整え、部屋から出ていく時雨の後に続いて麻弥は部屋から出ていき 「またねー?由宇くん」 「じゃあな、由宇」 「え……あ、うん。2人ともありがとうございましたー、、てか、おもちゃ挿れたまんま行っちゃったし」 嵐のような2人に由宇は目を点にし、どさっとベッドに寝転ぶとそのまま昼寝の体勢へと入った

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