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第22話
「キョウちゃんのここ可愛がってもいい?」
シンはオレの乳首を撫でながら言った。
オレは良いとも嫌とも言えずに、顔を背けた。
それを許さないでシンがオレの顔を覗き込む。
「可愛いなぁ・・・ホント」
シンは今まで見たいことないくらい、顔が崩れている。
でも。
欲目じゃなくても、それでもシンは綺麗だと思う、けど、やっぱり欲目かもしれない。
信じられないくらい顔を崩してシンが笑ってるからだ。
でもオレだって泣きすぎて腫れてる顔を可愛い可愛いとシンに言われてる。
だから、それはお互い様なんだろ。
シンはチュッと乳首にキスしてきた。
濡れた感触とくすぐったさ。
でも。
それだけで。
オメガがここでおかしくなってたのは、オレには分からなかった。
そこで、オメガとシンがしてたことを思い出して、また泣く。
「泣かないで・・・思い出しちゃった?ごめんね」
シンが涙を舐め取り、謝る代わりみたいに指でヘソをなぞり始めた。
「人助け」でシンからペニスを扱かれながら、何度もヘソやその周りを撫でられ触られたせいかオレはそうされると、なんかおかしくなるのだ。
ひくん
身体が震えて、腰が揺れちゃう
ペニスに触られてるわけでもないのに。
「ねぇ、キョウちゃん。キョウちゃんはここで感じるられるようになったでしょ?こんなヘソとかで」
シンが濡れた声で囁いてくる。
「だから、ここでもきっと気持ち良くなれるよ、時間をかければ」
ヘソを撫でる手とは違う指で乳首を撫でられた。
そこはくすぐったいだけだったけど、シンの声とヘソの中を押す指の感覚に、なんか声が出た。
「キョウちゃんがもっと気持ち良くなれるようにオレがキョウちゃんを変えてあげる」
シンは耳を噛んだ。
それはいつもやられてるから、小さく叫んでしまった。
ああそうだ。
ヘソと耳だけでもうペニスが硬くなるようにシンにはされてしまってて
シンがゆっくり舐め始めた乳首も、今はくすぐったいだけだけど、きっと気持ちよくなれるように変えられてしまうんだろう。
乳首を舐めながらシンは、ペニスを弄り始めた。
ヘソの時と同じように、ペニスで気持ち良くさせて、それを乳首にも教え込むつもりなのだ。
オレの乳首は普通の男の乳首で、オメガのみたいにやらしくもないのに。
また思い出してないてしまう。
オメガのいやらしい乳首を齧ってたシンを思い出して。
「お願い泣かないで?」
シンは舐めるのを止めて困ったように言う。
ゆっくりでもペニスの穴を親指の先で弄られ、シーツを掴んで背中を反らした。
ああっ
ひいっ
声が出てしまう。
オメガ相手では触ろうともしなかったペニスをシンは愛しげに弄ってくる。
尖端ばかりを責められ、涙が違う涙に変わる。
こんな身体の。
ただの男の身体のどこがいいのか。
オメガみたいには、シンを気持ち良くさせてもやれないのに。
「ほら、出して?」
シンは甘やかすように言うと、オレの尖端を責めて鳴かせるのを止めて、茎を大胆にシゴキ始めた。
いやらしくて、怖いくらい気持ち良い。
シンの指に激しく扱かれ、もう耐えられなくて、出してしまう。
うぁぁぁぁ
声を上げて果てる。
気持ち良くさせてやれない、なのに、気持ち良いばかりで、なんか辛い。
「キョウちゃん・・・キョウちゃん、気持ち良い?気持ち良いんだね?」
シンはまた顔を崩して嬉しそう。
なんで?
なんで?
そんなに嬉しそうなの?
オレなんにもしてやれないのに。
また泣いてしまう。
ベータの身体は、オメガみたいにシンを受け入れる身体じゃないのに。
「キョウちゃん、いい?分かって?キョウちゃんがいいんだよ。キョウちゃんがオレのために、オレの指や舌で気持ち良くなってくれていくのがいいの。それが最高なの」
シンの声はどこまでも甘い。
出したばかりで震えているこの身体の乳首を齧られ、そして、その感触に何かが混じるのを感じる。
まだ確かじゃない何かが。
「キョウちゃんはいつかここが大好きになって、オレにここだけでイカされるようになってくれる。いやらしい身体になってくれる。でもそれはオレのためでしょ?」
シンに乳首を吸われ、くすぐったいそれに、やはり何かが混ざってる。
でも、分からないもどかしい。
でも、同時にヘソに指を入れられ、「覚えた」そこはオレに腰が揺れる気持ち良さを伝える。
「キョウちゃんはちゃんと教えたら、オヘソでも感じられる身体なんだよ。オレのためにそうなってくれたでしょ」
シンは舐めるのをとめてそう言うと、また低く笑いながら、乳首を舐めていく。
微かにでも確かに生まれていくそれと、もう教えこまれたヘソからの性感に震える。
「オレのために身体を変えてくれるんでしょ。オレに感じてくれるんでしょ。オレはそれが良いんだ。一番良いんだ。それが一番セックスなんだよ、分かって?」
シンの声は、甘くて真面目だった。
カリカリと甘く乳首をかじられ、ヘソに入れた指で擦られた。
ああっ
なんか分からないけど、叫んで震えて頭が白くなったのはどこから感じたせいなのか分からない。
「オレのために変わってね」
シンの声に痺れる。
身体をひっくり返らせれた。
腰を抱えられ、尻の狭間を開かれる。
恥ずかしくて身悶えた。
そこにシンのペニスを何度も擦りつけられたけど、そんな風に見られたことはなかったから。
「今日はしない。まだキョウちゃんはオレのは無理だし。でも、いつか、ここでオレを受け入れてね。時間はゆっくりかけよう。ずっと離れないんだから」
シンの言葉は麻薬のようだった。
でも、温かい濡れたそれがそこに触れて、舐められているのだとしって、逃げようとした。
そんなの恥ずかしすぎる。
いやだ
恥ずかしい
そう言ったのに。
「ダメ。キョウちゃんはオレの。オレのでしょ?」
その声があんまり甘いから。
それにシンのペニスで散々擦られてきたそこは、シンの舌に甘く溶けてしまった。
舐められ、舌先でつつかれ、綻んでいく。
ああっ
だめ
シン
やめてえ
押さえつけられて逃げられないそこからの、知らない感覚は甘すぎて、ドロドロしてて、絡みつくようだった。
「気持ちよいでしょ?嫌じゃないでしょ?」
シンの声が否定出来ない。
出したばかりのペニスが勃ちあがっていくのがわかる。
ソコが熱を孕んでる。
思わず自分で扱こうとした手をシンの手に絡めとられる。
出したい
触りたい
お願い
そう泣きながら言ったのにシンは許してくれなかった。
「ここだけで気持ち良くなろうね」
そう言って、またそこを舐め続ける。
舌の感触に絡め取られ、ドロドロした快感に引きずり込まれていく。
飲み込まれて、巻き込まれて、溶かされて。
オレはそこで舐められるだけで射精したのだった。
そこで、オレは力尽きた。
もう泣いたり、感じたり、シンが好きだったり、分からなすぎた。
「キョウちゃん・・・絶対に離さないから。絶対に」
聞こえたシンの声は甘いけれど、どこかに引きずり込まれるようでもあった。
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