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第31話

担がれて連れ帰られ、ベッドの上に横たえられた。 もう抵抗はしなかった。 シンが焼け付くような目でオレを見てる。 初めてみる顔だった。 雄、いや、捕食者の顔だ。 シンの目が怖い。 でも、指はどこまでも優しい。 丁寧にでもあっという間に服は剥がされた。 「怖いね、キョウちゃん。分かってるよ」 頬をそっと撫でられ、唇を顔のあちこちに落とされる。 あっ あっ あっ 触れるだけのキスなのに 唇の熱にまるで焼かれるかのように叫んでしまう。 身体はキス1つに震えてしまう。 シンに触れられる全てが熱い。 「怖がりすぎて、過敏になっちゃてるんだね。可哀想に・・・やめてあげないけど」 シンが耳元でそう言って、耳たぶを噛んだ。 ああっ 痛みは熱で、オレは身を捩ってその熱に焼かれる。 熱い 熱い そう訴える。 涙を流しながら。 「でも、気持ち良いでしょ?それが怖かったんだもんね」 シンは低く笑ってオレの何にもない平らな胸を揉んだ。 薄い男の胸でしかないはずだったはずのそこを揉まれてオレは喘いでいた。 熱い手で揉まれるだけで、熱くて焼けて、なのにそれが股間にクるのだ。 動画で見た事のある女性のように喘いでいた。 揉みしだかれる。 掌で乳首を転がされた。 そこを弄ってオナニーしてしまうようになってた乳首は、シンの肌の熱さに焦がされ、潰され、鮮烈な感覚を脳に送ってくる。 いやだぁ ダメぇ 叫んでいた。 もちろん止めてなど貰えなかった。 手のひらでシンは丁寧に乳首を転がし捏ねていく。 尖った乳首の芯がくねられる度に痺れるような感覚が走る。 「オレを思ってしてたんでしょ。ここを弄って」 シンが囁く。 その通りだったからオレは泣く。 「だから恐くなったんでしょ」 シンはまた低く笑った。 「可哀想で可愛いキョウちゃん。オレのだ。オレの。オレだけの」 その声に震えた。 獲物を食らう前の唸り声のようで。 シンは歯を剥いた アルファの発達した犬歯が見える。 番を噛むための歯が。 「大丈夫だ、キョウちゃん。絶対に殺したりなんかしない。するものか。・・・ああ、でも可愛い。なんて可愛いんだ。一生オレのだ。全部オレの」 シンの赤い舌がのぞいて、舌なめずりした。 怖くてまた泣いた。 でも、ゆるされることはないともうわかっていた。 その舌と歯がオレの胸に近づいてくる。 食われる。 そうとしか思えなくて逃げようとした。 逃げられないとわかっているのに。 でも大きなシンの身体に押さえつけられた身体はビクともしない。 シンの真っ赤で分厚い舌がオレの乳首に唾液を垂らしながら触れた。 ひいっ 声をあげたのは恐怖からだったけれど、ぴちゃぴちゃと音を立てて舐められる度に生まれたのは、蕩けるような甘さだった。 限界まで張り詰めた神経が、シンの舌の濡れた感触から舌の細かい繊毛まで伝えてくる。 熱い甘い、濡れて甘い、溶かされて甘い。 ああっ はぁっ ひいっ オレは細く鳴きだしていた。 シンを押しのけることすらもう出来ない。 甘さに溺れて絡みつかれる。 身悶えし、声を上げて、怯えるだけだ。 「可愛いなぁ。本当に可愛い。本当に喰ってしまいたい」 シンが呻いた。 歯を剥き出して それに恐怖が蘇る。 「食べないで・・・!!」 本気で懇願したが、シンは止まらなかった。 オレの乳首に歯を立てて甘く齧り始めたのだった。 痛くて。 それでも甘くて。 食われて。 もっと溶けそうだった。 ダメぇ ダメぇ お願い・・・ そう叫んだのは触れられてもいないペニスが、もう張り詰めていて、破裂しそうだったからだ。 穴を舐められて射精させられた 今度はこんなところで? そんなのダメだ 怖い。 怖い。 「気持ち良いだけだよ。そして・・・戻れなくなるだけ」 シンはオレの胸のところから上目遣いになりながら言った。 嫌だ。 戻れなくなるのが怖い。 そう言ったのに。 言ったのに。 シンはコリコリとオレの乳首を齧り、吸い、舐めた。 いやいやいやぁ オレは鳴いた。 鳴きながら、背中をそらし、射精した。 そう、乳首を弄られただけで。 それは震えが止まらなくなる程気持ち良かった。 乳首が熔けてしまったかのようだった。 「もうここも性器だね」 シンは少し意地悪に言ったから、俺は泣く。 そうされたのだとわかって。 チュッ チュッ まだ震えてるのに乳首に音を立ててキスされ、オレは暴れる。 「可愛い。可愛い。エロくて可愛い」 シンはうわ言みたいに呟いた。 「オレの為に変わってよ。ねぇ、キョウちゃん」 その声にある苦さにオレはまだ気付かなかった。 だってシンはオレの穴を指でなぞり始めたからだ。 オレはまた怖くて泣き出していた。

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