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第72話

久しぶりのシンはオレには大変だった。 シンは時間をかけて解してくれたし、たっぷりローションも注ぎこんでけらた。 でも。 オレの後ろはオメガのようにはいかなくて。 張り詰めて、引き裂かれそうで、でも。 全部欲しくてたまらなかった 「久しぶりだから。無理しないで」 シンが途中でやめようとすると、オレは泣いて怒った。 「オレのだ!!オレのなんだろ!!」 でも、欲しかったから泣いて強請った。 「可愛い・・・かわいすぎるだろ」 シンはうわ言のように繰り返し、急ぐことなくオレの中に自分のを納めていく。 その冷静さが、オメガの時の強引さと違うことか悲しくて泣いたが、シンは宥めるようにオレの乳首を指先で潰すようにしてオレの気を逸らす。 シンに全てを教えこまれた身体は、シンの指先1つで蕩けてしまう。 後ろを目いっぱい広げられ、乳首を弄られるのはどうしようもなく気持ち良い。 シンは乳首の中にある、快楽の芯を捕まえて、それを擦りたててくるからよけいに。 乳首好き 好きぃ どこが気持ち良いか好きかを言うように教えこまされてきたから言ってしまう。 お尻すきい いっぱい広げられて 好き 気持ちいい いいっ シンの顔がオレの上でだらしなく歪む。 この顔はシンが本当に喜んでいるから。 好き。 オメガにこんな顔はしないから、好き。 「キョウちゃん。好き。好きすぎる。オレのためにここまでエロくなってくれて」 シンは崩れるだけ顔を崩す。 なのにかっこいい。 オレの男。 オレの身体はシンを本当には受け入れられないけど、シンが喜んでくれるから、どこまでも淫らになった。 なってしまった。 「たとえオメガが相手でも、オレ以外とは出来なくなろうね。シンちゃんはオレに犯される以外ではイケなくなろうね」 シンはゆっくりゆっくり、でも追い詰めるようにうごきながら囁いてくる。 その動きの的確さに、弄られる乳首の快楽の芯を育てる指の精密さに、ボロボロに崩れてしまう。 シンはオレがシン以外では感じられなくなるまで、オレを支配したいのだ。 その執着の凄まじさに、オレはさらに乱れてしまう。 だってそれはオレにだけの執着だから。 シンの動きの余裕さや冷静さには泣けるが、でも何ひとつ見逃そうとしない目は本当だから、オレはシンに全てをさらけ出す。 恥ずかしげもなく、感じて求めるところを。 だってそれだけだから。 シンにしてやれることは。 「もっともっとエロくなってね。オレ以外じゃだめになってね」 シンはゆっくりオレの中で揺すりながら、丁寧にオレの乳首の芯を捏ねあげていく。 潰されて腰が跳ね上がり、撫でられて腰が揺れてしまう。 張り詰めた中はそれでも、引き裂くように大きなシンを求めてひきつれていた。 「壊さない。絶対に。でも。もっとオレに狂って?」 シンが囁いてくる。 もうとっくに狂っているのに。 おっぱい吸って!! 舐めてぇ!! オレは恥ずかしげもなく強請る。 シンの大きな唇に吸われ、クチュクチュ音を立てて舐められ、甘く噛まれながら、シンの大きいので犯されたかった。 「あーーー可愛い、マジ可愛い・・・たまんない」 シンがため息をついた。 何度も優しく髪を撫でた後、シンのためだけに尖り、シンの為だけに女の子みたいになった乳首を、唇や舌や歯で可愛がってくれた。 クチュクチュされる度にオレはイキ、 舐められる度に爪先が丸まり 噛まれる度に背中までそらした。 その間も中は、限界まで広げられ、奥を穿たれ、でも優しく重く、ねっとりと責められていた。 「今日は。限界までいこうね。大丈夫。絶対殺さない」 シンの言葉が嬉しかった。 限界まで行けば少しはシンに応えられるから。 「キョウちゃん。そういうんじゃないんだ。オレにこたえられないなんて考えないで。キョウちゃんと繋がれる。そのことだけが大切なんだ」 シンがオレの考えを見透かすように言った。 その言葉を信じてる 信じてる。 信じてる。 信じるしかない。 「オレのだ!!オレのだ!!」 オレはまたイカされながら所有権を主張する。 綺麗なオメガが連れてきた、可愛い赤ん坊。 その子がオレに抱きついてきた時から。 オレは。 この子はオレのものだと思ったのだ。 てにいれた。 誰にもわたさない。 奥を丁寧にこじ開けられる。 ひいい ひいっ 俺は喉を垂直に立てて叫ぶが、それすらコントロールされていると分かっている。 一番奥で、オレは口でした時みたいに、シンのペニスの先にキスしてる。 何度も吸い付いて。 「キョウちゃん、気持ちいいよ?」 シンが嬉しそうにわらうから。 オレの身体なんかに喜ぶから。 シンの手を捕まえて、その指先に、ペニスにしたみたいにキスをした。 中から口から。 先に吸い付いて、所有権を主張する。 「エロ・・・エロい」 シンが本当に嬉しそうだから。 そしてオメガではなく、オレの中に出してくれたから。 オレはオレのシンを抱きしめた。 「オレが死ぬ時は死んでくれる?」 それはオレの願い。 どうしてもシンを手放せないオレの。 シンは嬉しそうに笑った。 「もちろん。でも、オレが死ぬ時もシンちゃんも殺すけどいい?」 シンが心配そうに言った。 「そんなこと」 オレは笑った。 当たり前じゃないか。 「まだ、やれるね。今日は限界までね」 シンがまたオレを揺すりあげたのが嬉しかった。 このまま抱き殺されて、シンも死んでくれたなら良いと思った。 でも。 でも。 それは今日じゃない。 まだ今日じゃない。 シンによって完全にコントロールされた快楽に、オレは溺れ、シンが望むままに淫らになっていく。 どこまでも。 どこまでも。

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