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第5話(R18)
「やっぱり、俺が女なのか?」
あの正親との最初のキスをした2ヶ月後。
元石は自宅のベッドの前で正親に言われた。
「女って……どっちも男だろ」
「あ、いや、女役ってこと」
「まぁ、突っ込む、突っ込まないという意味でなら、身体の……いや、同性のやり方は僕の方が知ってそうだし?」
元石は元医師かつ正親の主治医で、人体の知識があり、正親の身体で知らないことを言いそうになるのを誤魔化すと、ゴム手袋をする。
「まぁ、今日は突然だったから腸の洗浄もしていないし、どの道、正親にはコツを掴んでもらう為に前立腺の感覚を覚えてもらうことにして、どちらが何役をやるかを決めたら、良いんじゃないかな」
ちなみに、『今日は突然だった』というのは急遽、元石の両親が他県に住んでいた知り合いの葬儀に参列することになり、元石以外は家を空けることになったのだ。
「さて、ムードもへったくれもないけど、明日の昼には親も帰ってくるし、始めようか」
それから、元石の指はゆっくりと正親の胸の上で、ツンっと立った小さな乳首に触れる。
誰にも触れられていないだろう、そこは若さ故に艶のようなものがあり、元石が前世で診察していた皇子の身体を彷彿とさせた。
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