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第20話(R18)

 ぐちゅ、ぐちゅ。  元石が再び目を開けると、見慣れない天井が見える。  意識を失う前の、直前の行動がいつも以上に思い出せないが、そんなことを気にしている場合ではないようだった。 「ああ、起きたんだ。慎」  一瞬だけぐちゅ、ぐちゅと音が聞こえなくなると、再び音が聞こえ出す。 「何、してるの? まさ……」  下半身が何だか重だるくて、身体を起こさなくても、元石は自分が勃器していることが分かった。 「あまりこんなことはしたくなかったんだけど、慎が別れようなんて言うから?」  正親はいつもの天衣無縫な感じとはうって代わり、淡々と口にすると、元石の陰茎に自身の腰を落とす。  元石の亀頭が何度か、正親のアナルの入口を擦ると、やがて元石を受け入れるようにヌルりと入っていく。 「あぁ、ま、さ……ちかぁ……」 「はぁ、やっぱり……男は、無理、だった? って、萎えてない、ならその可能性はないか……はぁ、あぁ、むしろ、人殺しを命じた、人間とは恋人になれない?」 「人殺し、を……命じた……?」  ただでさえ、犯されるように陰茎を締まったアナルで締め付けられ、息が上がり、理性をなくしている中、正親は何を言っているのだろうと元石は困惑する。  いや、今まで思い至らなかったが、主君の命で人を殺めてしまった……臣下なら、そんなこともあるのかも知れない。しかも、もう追っ手が迫ってきて、城から脱出しなければならない。  そんな状況なら……。 「そう、だよ……俺は、慎に、俺を殺せ、と命じた。慎に、慎だけには、生きていて欲しかったから」  元石の陰茎が次の瞬間、弾けるように吐精した。  お互い、苦しかったのが少しずつ楽になっていく。  元石は陰茎を正親から引き抜くと、正親も前の時のように指で右側の奥に前立腺を目指す。 「ンっ、アっ、やだ、すぐイく! イく!!」  元々、潤滑油のようなものに、正親の出した精液が混ざり、すぐに元石の指は前立腺を捕えて正親も達してしまった。

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