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第7話

「よし、飯いこう」そう言って事務所を離れ半ば強制的に連行される。 「あの……」 「なんだ?」 「紫恩さんはなぜ俺にここまでしてくれるんでしょうか……」 「いつかお前を食いたいからだ」 「はい……?」 食いたいってどういう意味だ?え?俺やっぱ殺されるってこと?人肉食べるの?もうダメだ……俺は諦めた。生きることを。 「お前はどうせ俺のものになるから心配すんな」 まじで意味わからん……質問の答えになってないし、なんかめちゃくちゃ機嫌いいし…… 頭を抱えているとスマホの通知音が鳴る。瑞希だ。 ▷ねえ生きてる?大丈夫?心配で夜しか寝れない 全然心配してないのはわかった。とりあえず瑞希にメッセージを返す。 ▷お陰様で生きてるよ。どうも心配してくれて。 嫌味たらしい返事を返していると、 「誰だ?そんなニヤけて」物凄い低い声で聞いてくる隣の男。 「瑞希ですけど……」 「あの茶髪男か?」 「ああ、はい……」 俺の返事になぜか急に不機嫌になり車のスピードを急にあげ、無理矢理割り込んだりと無茶苦茶な運転だ。 えっと……?この人はなんで怒ってんだ……? 「俺以外に抱かれたら殺すぞ」 「は……?」 抱かれるって誰が誰に?俺が瑞希にってことか? いや俺むしろ抱く側なんだけど……女の子、抱く側なんだけど……?!ここで反論したら殺されそうだからとりあえず俺は頷いた。 その後は無言のまま飯屋に着くのをひたすら待った。 いつもなら着いたら着いたと教えてくれるのにこの時はナシ。さすがの俺もその態度に腹が立ち文句を言ってやった。 「さっきから何に怒ってるんですか?今からご飯食べるのに気分悪いですよ」 まあもちろんいつもの目つきで睨まれる。 「……別に。すまん。とりあえず入ろう」 殺されるのかと思っていたのに謝られた俺は開いた口が塞がらなかった。 「なに突っ立ってんだ?」 「あ、すみません」 「お前は今まで何人抱いてきた?」 この人は俺のなにを知りたいんだろう。 俺以外に抱かれるなとか何人抱いたとか。 「そんなのいちいち覚えてないですよ」 「1番最近の彼女はいつ別れた?」 「ええと……半年前くらいですけど」 「まだ未練あるのか?」 未練があるのかどうかって?そんなもんはない。 なんでかって?俺は彼女を本気で好きになったことなんて一度もないから。全員俺の顔で寄ってくるだけなのに好きになれる要素なんてこれっぽっちもないだろ。 「そんなもんないですよ」 「そうか、そりゃよかった」 よかった?これのなにがよかったんだよ。 ところでなんでこいつはまた機嫌戻ってんの?

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