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〜蛇と虎02〜

虎の刺青は俺の親父が入れてあるものでこいつはそれをわかってて自分に虎を入れた。 蛇を抱えたまま家へ帰ると俺は親父に半殺しにされた。 それでも入れた理由は言わなかった。 言ってしまえば悲しい過去を思い出させてしまうから俺はただただ親父からの罰を受けた。 そんなある日のことだった。 「組長!なんかガキが来てるんですが……どうしても組長と坊ちゃんに会いたいと……」 「通してくれ」 そこに現れたのは紛れもなく俺の体に蛇をいれたあいつだった。 親父の前に堂々と立ち服を脱ぎ出して虎を見せた。 親父はそれに今まで見た事ないくらいの驚いた顔をしていて俺を見た。 「一体どういうことだ」 「……こいつに聞けよ」 「坊主。お前は一体何者だ?」 親父の言葉に高笑いをしながら俺との出来事を語りだした。 すると親父は俺が負けたことに更に腹を立てた。 「情けねえ。負けたのか」 「……悪かったよ」 「組長さん俺が誰だかわかってます?あなたの親友の息子ですよ。だからこいつにわざと蛇をいれて俺はあなたと同じ虎をいれたんです。俺にとって憧れの人はあなたですから。父さんは……ただの死人です。こいつとは血繋がってないんですよね?じゃあ俺を次期若頭にしてもらえません?」 こいつは本当に狂ってるそう思った。 「おい坊主。俺の親友を侮辱するな。後、勘違いするなよ?こいつは確かにお前に負けたかもしれんが俺が選んだ息子だ。将来ここの若頭に相応しいのはお前じゃない。俺の息子だ」 そんな親父の言葉に当時は驚いて涙も出なかった。蛇をいれたせいで半殺しにはされたがそんなことはどうでもいいくらい親父が吐いた言葉は俺の心にスーッと入ってきた。 それからというもの虎が俺達の前に姿を見せることはなかった。 そして俺が若頭になった頃、虎が俺の前に現れた。サツになっていた虎と昔のようにぶつかり合った。 「……俺の負けだよ。若頭にはやっぱ勝てねえもんなんだな」 「当たり前だ。サツならもっとサツらしいことしろ。なにヤクザと殴り合いなんかしている?」 「俺の(こいつ)が疼いて仕方ねんだよ」 「いれられたこと一生根に持ってやるから覚悟しろ」 「俺が死ぬ時はお前に殺されてーよ」 「……吐き気がする」 「なんでだよ!」 その日から俺達は裏情報を交換しあって今に至る。 * * * * * * 「てな、わけだ」 「虎さんめちゃくちゃ性格悪いじゃん……」 「おいクソ蛇、お前の嫁だからって容赦しねえぞ?」 「琉生の言う通りだろ」 「お前ら絶対殺す……」

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