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総司の場合

何も知らされていない20代前半くらいの青年は素っ裸で閉じ込められた部屋の隅で震えていた。 「なんだよ…ここ」 ベッドがひとつポツンとあって、見たことのないような変なピンクの椅子、異質な物体が並ぶショーケース…見るものすべてに恐怖を感じた。 借金とりのお兄さんたちにここにいるように言われたが身の置き所が無さすぎて不安だ… カチャカチャカチャン…ピー 鍵の開く音がし、室内に侵入してくる気配を感じ総司(そうじ)はビクッと体を揺らし目を閉じた 「総司くん?なんでそんな隅に?」 フランクな口調の見知らぬ青年に話しかけられ総司は目を開けた。 目の前には白いワイシャツにピンクのカフスボタン、赤いリボンタイをつけ黒いスラックスを履いた男がクスっと笑い立っていた。 「さあ始めよ?時間が無いから」 「何を…」 「あれ?聞いてない?調教だよ。君は売られたの。客をとる前に一通り覚えないとだから死ぬ気で覚えて?」 「売られた…って」 「そこから説明がいる?まあいいや…とりあえずこっち来てくれる?」 ルカは総司を手招き、ベッドへ近づくよう促した 「痛いのと気持ちいいのだったらどっちが好き?」 「そりゃ…気持ちいいほうが」 「じゃあ言うこと聞いて?こっちへ」 「分かった」 総司は頷きベッドへと向かった 「枕に頭をつけて横になってくれる?」 「はい…あの…あなたは?」 「調教師」 「え…」 ゴクンと唾を飲み総司は言うことを聞き、横たわった。 「まずは普通に感度を調べさせてもらうよ」 ルカは手を伸ばし総司の陰部に手を忍ばした 「わ…だめっ」 咄嗟に総司は股間を閉じ、両手で隠した。 「隠したら触れない。足を開いて手は頭上に」 「ごめんなさい…っ」 「上手にできないなら拘束するよ?したい?」 「嫌…です。やります」 総司は言われるまま両手を上に上げ、足の力を緩めた

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