いわゆる不慮の事故というやつで家族旅行の最中、両親が旅立った。 奇跡的にもルカは額に擦り傷程度で済んだが、喪失感は大きかった。 残ったのは負の遺産… たいした葬儀はできなかったものの遠い親戚とともに小さな葬儀をした。 葬儀の終盤、悲しむ間もなくヤツらはやってきた。 黒服のサングラスをかけた謎の男らはルカを取り囲み 「鴻巣ルカだな？一緒に来てもらおう」 ルカの手をとった 「誰…ですか？」 ルカは得体の知れない人物に恐れ、抵抗を見せた 「知る必要はない」 ひとりの黒服がルカの首元にスタンガンをあてルカを気絶させルカを担ぎあげた 「行くぞ」 一行はルカを連れ、クラブへとルカを運んだ ・ ・ 目覚めると裸に剥かれ、ベッドに横たわらせられていてルカは驚きに小さな声をあげた 「…っ」 カチャカチャカチャン…ピー 電子錠の開く音がし慌ててそばにあったタオルケットで股間を隠し、ビクつきながら扉を見ると黒服の男が水の入ったグラスを持ち現れた 「飲みなさい」 「何？」 「喉が乾いたろう？」 言われてみれば確かに喉の渇きを感じる 嫌な予感はしたがルカはグラスを受け取り、水を一口飲んだ。 味に違和感がありもう一口飲むとルカは首を傾げた 「なんか…不思議な味。もう少し甘いと飲みやすいのに」 「もう少し飲んでほしいところだが…まあいいだろう」 黒服はポケットからアイマスクを取り出し、ルカに差し出した 「着けなさい」 「目隠ししてどうするつもり？」 「痛い思いをしたくなかったら言う通りにしたほうが身のためだと思うが？」 「分かった…」 ルカはしぶしぶ目を隠した。