4 / 117

2

side.Tamotsu 「あッ…ダメだよ、こんなトコで…」 「いーだろ…ちゃんと付けっから、な?」 残暑。 未だ眩い陽光が照りつける屋上でも、なんのその。 付き合い始めの僕らは…惚気全開に。 今日も恋に、盛りまくっていた。 ひとことでは表せないような事が、沢山あった。 上原君の初恋から始まり苦い失恋、 そして…僕の場違いな告白。 決して僕とキミが交わる事なんて無いんだって… 諦め半分、自分に言い聞かせながらも捨てきれなかった想いに。 『友達から。』 彼が持ち掛けた関係から、全てを仕切り直して。 若気の至りか…順序を違え、先にをしてしまったりもしたけれど。 その経緯もあって僕、佐藤(さとう) (たもつ)は最愛の人… 上原(うえはら) 昭仁(あきひと)君と、晴れて両想いになることが出来たんだ。 上原君は基本クールな人で。 世間から『不良』と呼ばれるだけあって、素行が悪い部分も度々見受けられたけど。 本当はとても優しくて意外と気遣いの人で。 たまに意地悪だったりするけど、なんだかんだで僕のコトを甘やかしてくれてると思う。 それは、いろんな意味で…。 「ンッ…やぁ…っ…」 「ヤじゃねぇだろ?俺のこんな締め付けといてよ…」 恋人になって再認識したコト。 僕の最強彼氏は────────スッゴクデス… 噂では色々と知ってたよ? 上原君の性事情…。 彼が僕の親友…綾ちゃんこと、水島(みずしま) 綾兎(あやと)君に恋する以前の、 数々の武勇伝を…ね。 こういう話って大体尾鰭が付いて、大袈裟になりがちだろうけど。 上原君が昔、誰彼構わず女の子と遊んでたってコトは…紛れもない事実。 思い切って聞いた時にバツが悪そうにはしてたけど。 否定はしなかったからね…。 そんな上原君も高3になってからは、一度もシてなかったみたいで。 反動、なのかな…? 付き合ってまだ一週間ほどだったけれど。 毎日こんな感じでエッチなコトを、いっぱいされてる気がする…。 嫌じゃないよ? 恥ずかしいけど、寧ろ嬉しいんだ。だって… 僕なんて普通だし男だし、チビでヒョロヒョロな… 惚れられる要素ゼロな人間だったから。 上原君みたいに、格好良くて喧嘩も強くて優しくて。こんな素敵な人に好きだって言って貰えたけど… やっぱり何処か自信なくてさ。 だからこうして現実にキスされたり、 触れられたりするってコトが… 恋人として求められてるんだって、実感できるから。 恥じらいはすれど… 素直に全部受け入れて、今に至るんだけど────… 「あっ、あん…あアッ……!」 「は…保、声ヤベェって…」 「あっ、だって…止まんなッ…ああっ!!」 学校の屋上、しかもまだ昼休憩中。 たった数十分の休息も、僕らにとっては貴重なふたりだけの時間。 いつだって傍にいたい。 繋がって身体に刻み込んで欲しい。 じゃなきゃキミを好きって気持ちが大き過ぎて、 それに押し潰されてしまいそうになるから… もっと、もっとって。 人に聞かせられるようなものじゃない。 男同士、こんな場所でセックスに勤しんでるとか… けど、今は…それどころじゃないんだ。 「もッ、だめぇ…」 「いいぜ…イけよ、保…」 「ンうッ…いっ、あアァァ────…!!」 貴方に求められる幸福を、 一秒でも永く…感じていたいから。

ともだちにシェアしよう!