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side.Akihito 「っ…んンッ…!」 保が息を継いだ瞬間を狙い、後頭部を押さえつけ舌を捻込む。 途端に保は切なげに眉を寄せ、 ぎゅうっと首にしがみついてきた。 俺はキスを堪能しつつ、もう片方の腕で細い腰を抱き寄せる。 「は…ホント、美味ぇのな…」 「んっ…ぁ…?」 保の口内はチョコレートの香りが広がっていて。 まるでコイツそのものみたいに甘ったるく、 身も心もトロトロに溶かされてしまいそうになる。 「キス。チョコの味、すんだろ…?」 「あっ……んぅ…」 すぐにまた唇を塞ぎ、保を追い詰める。 頬から滑るよう顎のライン、襟元ギリギリまで降り…。ソコに甘くかじりついて、わざとキツく吸い付けば。 日焼けもそこそこの、保の白い肌に赤い花が咲き… なんとも卑猥な跡がくっきりと、刻み込まれていた。 「ゃ…見えちゃう、よっ…」 大胆な箇所にキスマークを付けられ、慌てる保。 んなこと分かってるさ。 だからワザと見えるトコに付けたんじゃねーか…   「いんだよ、お前は俺のなんだから…」 言ってて自分でも歯の浮くようなクサい台詞も、 保になら平気で吐けちまう。 特にコイツは…ちゃんと言ってやらねぇと、すぐひとりで悩んじまうし。 本音を言えば、口に出して告げる事で俺自身に、 言い聞かせてんのかもしんねぇけど…。 俺だってここまで本気で惚れ抜いたのは、 水島でも誰でもなくて。 保が初めて、なんだからよ… 今日なんて明らかに保は、野郎共の視線を惹きつけてやがったからなぁ…。 情けねぇ話だが、こうして自分の存在を知らしめておかなきゃ。ホントは不安で仕方ねぇんだよ。 「保…」 「ンッ…な、にっ…?」 「ヤりてぇ。」 つい欲を漏らせば、保は困ったように目を揺らして。 文化祭中に何言い出すんだと心中突っ込むも。 一度火が付いちまったもんは…やっぱ止まんねぇだろ? 「このまま服ひん剥いて、メチャクチャに犯してぇな…」 「ぁ…ひゃっ…で、もっ…」 そんな時間ねぇのは百も承知さ。 この場所だって、一応立ち入り禁止の札がしてあっけど。いつ何も知らねぇ一般客が紛れ込んでくっか分かんねんだしな… それにんなコトしたら、絶対ぇ服汚しちまうだろうし───…とか言って、そっちのがホントは燃えるんだが。 さすがにそりゃマズいよな~…まだ店手伝うわけだし? 「…しゃあねぇな、じゃあ────」 俺は保の片手を掴み取り、視線で保を捕らえながら。意地悪な笑みを見せ付ける。 そのまま保の手を口元に運び、手に嵌めた手袋の先へと噛み付くと…。スルリとそれを抜き取った。 「あっ…ど、どうするの…?」 今から自分が何をされるのか… 不安な台詞を吐きながらも、 その表情は確実に期待に満ち溢れていて。 「気持ちイイコト。シてぇだろ…?」 「…ぁ………」 もう片方の手袋も同様に外し、するりとヒラッヒラのスカートの中に手を突っ込む。 「パンツまで履いてんのな?」 捲ればゴスロリ仕様の純白ドロワーズってヤツ。 どうやら下着の上から、二重履きしてるみてぇだが。 そっから覗くピンクのニーハイと太股の領域が、ヤケに綺麗だったもんだから。 俺はゴクリと喉を鳴らすと、遠慮なくそこに指を這わせた。

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