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side.Akihito
(ダメっ…あきひとくっ…もッ…!)
恥じらいもなく、無意識に俺の名を口にし始めた時は、保に平常心が無くなってきた証拠。
余裕なく歪めた表情で、俺をうっとり見下ろしてきやがって…
いやいやと、目に涙を浮かべ懇願してくる様に。
俺の中心も更に熱を上げ、窮屈そうに質量を増していくのが解った。
『ほら~、いこっ。』
まさか自分たちのすぐ傍で。
探し人が男同士、こんなヤラシイ事をしてるだなんてな…
知る由もない女共は、諦め口調でそう言い合った後。錆び付いた金属音がしたかと思えば───…すぐにバタンとドアが閉まる音がして。
その声は徐々に遠ざかっていった。
と同時に、
「ああッ…もっ、ダメ────…!!」
ギリギリまで耐え抜いた保の雄は、パンパンに張り詰めてしまい。
ドクリと大きく波打ったかと思えば、保が上げた悲鳴と同時に一気に尿道から欲を解き放ち…
俺の口の中、ビュクビュクと濃厚な精子を注いでくる。
俺は迷うことなくソイツを、ゴクリと飲み干してやった。
「…ぁッ…ふっ、え……」
さすがに、すぐそこに人がいる場面でのフェラは効いたようで。
力無く膝から崩れる身体を優しく受け止めてやると。
保は俺の胸に顔を埋め…堰を切ったよう泣き出てしまう。
「ひどい、よぉっ…」
怠そうに身体を預けたまんま、唇を尖らせ睨んでくる保だったが。コイツがそんな顔したって、ただ可愛いだけで迫力なんてモンは全然無く…。
俺はニヤニヤと緩みきった顔で、悪かったと謝罪を口にした。
「ワリぃ、保があんまイイ反応するもんだからさ…」
けどヨかったろ?と耳打ちすれば。
保はまんざらでもないといった表情を隠すよう、胸に埋めながら…こくんと頷いてみせた。
たく…素直過ぎるってのも、ある意味罪深いよなぁ。
「保、イッたばっかでダルいだろうけどよ。」
すっぽりと保の身体を腕の中に包み込んでから。
甘く、囁く。
「俺のも当然、シてくれんだろ…?」
我慢出来ねぇんだと、切羽詰まったような声で訴え。
自身の勃起したモンを…保の太股辺りに押し当てると。
「…ん……」
上気した頬を更に色濃く染め、保はうっとりと俺を見上げた。
「ンッ、ふぅ…んんっ……」
「ッ…上手いじゃねぇか、保…」
今度は立場を逆転させ、俺が高々と保の淫らな行為を傍観する。
俺だって野郎のナニを舐めるなんざ、保が初めてだったけど。
それなりに知識も経験も豊富なもんだから、勘でなんとかなっちまうんだが…。
保は高3にもなってセックスはおろか、キスの味すら知らなかったピュアなお子ちゃまだったから。
やることなすこと全部手探りで初々しくて…。
そういうウブなところが逆に、俺にとってはかなり新鮮に思えた。
他人を知らぬ、まっさらで綺麗な保。
そんな保が俺を…
俺だけを知り、汚れていく様が何より愛おしくて。
相当歪んでるんだろうけど。
保が俺を好きなんだと、実感する度に。
満たされる喜びってヤツを…思い知るんだ。
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