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side.Tamotsu
「……で、何でテメェがいんだよ。」
秋晴れの空の下、
待ち焦がれた日常がようやく訪れる。
「別に。アンタに会いに来たんじゃない。」
「あ?やんのか?」
「ちょ、ふたりとも落ち着いてってば…」
あれから僕は怪我もあってか、翌日には熱を出してしまい。
…ちなみに上原君の方は、あんな大勢を相手に喧嘩したとは思えないくらい、元気だったらしいんけど…。
というわけで、僕だけは大事を取って学校を欠席。その翌日からは、なんとか登校する事が出来た。
今回の件は、上原君と僕との問題ではあったけれど。綾ちゃんや芝崎君、それから陸人君にもすっごく迷惑をかけてしまったし…。
綾ちゃん達に関しては、殆ど事情を知らせていない状態だったものだから。無事に上原君と仲直り出来た報告も兼ね、こうして昼休みにみんなを呼んで、屋上へと集まったんだ。
けども…
「たく…なんでコイツまで呼ぶんだよ?」
「だ、だって…」
あからさま不機嫌そうに陸人君を睨む上原君を、なんとか宥める。
陸人君の方も大人しそうに見えて、根は不良さんだからか…。上原君に対し好戦的な分、今にも取っ組み合いが始まりそうな勢いだ。
う~ん…やっぱり仲良くは出来ないのかなぁ?
「てかもう、お前は用済みだろ?自分で保にフラれたって、認めてたじゃねぇかよ。」
左に上原君、右に陸人君と長身ふたりに挟まれる僕。居心地悪くもオロオロしながら、彼らを見上げるのだけど…
「俺は保サンに会いに来たんだ。嫌ならアンタがどっか消えろよ。」
「ああ?上等だ…今度こそブッ潰してやるよ…」
「…………」
「ああっ…お願いだから立たないで陸人君~!上原君も喧嘩しちゃダメだよ!」
売り言葉に買い言葉、どうしてもウマが合わないふたりは牙を剥き一触即発。
「まあ、良いじゃないか。もう害はないのだろう?」
「………チッ…」
見兼ねた綾ちゃんの一声で、その場はなんとか収められた。なんだか頼れるお母さんみたいだ。
「さっすが~、上原サンは大人ッスね!」
すかさずフォローしてくれる芝崎君。
綾ちゃんと彼には、随分とお世話になっちゃったなぁ…。
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