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第20話 ここが何処でも※
俺の尻をグッと掴まれて、ひくついた窄みに触れる鷺沼の猛り切ったそれは、ゆっくりと俺を串刺しにした。どうしても太ましいそれは、獰猛な先端が入るまではいつも俺を不安にさせる。
無理だと感じるのに、俺の疼きは貪欲に欲しがって、いつも甘い息を吐き出せばすっかり呑み込んでいるんだ。一旦受け入れてしまえば、みっちりと俺を満たす鷺沼のそれは甘やかに俺を突き込んで、気持ち良さしか感じない。
「あぁっ、あ、んーっ、うぁっ、うぅ…。」
声を押し殺しているせいで、返って俺たちの繋がった部分から聞こえる卑猥な水音が、やけに部屋に響いて廊下まで聞こえるんじゃないかって不安になる。
「鷺沼っ、まずいって…。見つかるっ、ああっ!あ、や、やめっ。」
俺が不安そうにすると、鷺沼はいつも返って強気になって俺を攻め立てるんだ。
「涼介っ、見つかるかもって思ってる方が感じるだろっ、俺は涼介のそんな感じ、堪らないっよ。それに俺のことは葵って呼べよっ。」
そう言って容赦なく俺の弱いところをぐりぐりと押し込んだ。俺は射精感が一気に襲って来て、仰け反った。同時に鷺沼が後ろから俺の胸を引っ掻くから、堪らず俺は身体を硬直させて何度もビクビクとひくつかせて、快感そのものを吐き出した。
俺が落ち着くと、ぐるりと身体を持ち上げられて、俺を迎え合わせた鷺沼は満足そうに俺を机に寝かせた。両膝を抱え上げて、もう一度俺の中へゆっくりと押し入ってくると、甘い声で言った。
「…中イキさせてやるよ。」
俺が息を呑んだ次の瞬間、鷺沼は俺の奥へグッと腰を押しつけてトントンと叩いたり、大きく腰を揺さぶったりと俺の顔を見つめながらやりたい放題だった。
俺はもう、気持ち良くて、苦しくて、甘くて、ビリビリする様な、チカチカする様なその快感に振り回された。気がつけば俺は鷺沼にしがみついてガクガクと大きく身体を震わせていた。
何秒か意識を飛ばしていたのか、息の詰まる様な絶頂に俺の昂りはビタビタと腹を打った。俺の名前を何度も呼びながら、鷺沼も大きく呻いて俺の奥へと何度か腰を突き出した。
抱き合っていた俺たちはしばらく黙って、お互いの荒い息遣いだけを聞いていたけれど、どちらとも無く笑いが込み上げて来て、俺たちは見つめ合って優しいキスをした。
「…ふふ、学校でこんなに盛って、俺たちヤバいな…。」
俺の呟きに鷺沼はもう一度キスすると、とろける様な眼差しで俺を見つめて答えた。
「しょうがないだろ?俺たち相性が良すぎるんだよ。…好きだよ、涼介。」
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