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第25話 久しぶりの逢瀬

10日ぶりに会う葵は、ちょっと面やつれしてる気がした。何だろう。でも特に何でもないって言うし。いつもならドライブの様なデート的なものをした後に、ホテルへしけ込むのに、今日は会うなりシティホテルに連れ込まれた。 「今日は車じゃないんだな、珍しくない?」 俺は高層階からの眺めを楽しみながら、葵に話しかけた。葵はソファに座って、後ろから俺を眺めながら言った。 「ああ、ちょっと視力が急に落ちて、調整中なんだ。」 俺は葵に向き直ると、前回の事を謝ろうと口を開いた。 「あのさ、この前は悪かったよ。いつも葵が許してくれるのに甘えて、俺我儘だったろ?」 葵は、しばらく黙っていたけれど、微笑んで言った。 「涼介があんまり素直だと気持ち悪いな…。別に怒ってない。ちょっと体調が悪くて俺も余裕が無かっただけだ。…なぁ、おまえの写真撮っていいか。そう言えば持ってなかったなって。」 俺はふざけて言った。 「何だよ。オカズの写真が欲しいのか?ふふふ。流出すると困るんだけど。」 葵はクスッと笑って、俺を窓際に寄り掛からせるとスマホで何枚も撮り始めた。最後には俺とのキス写真まで自撮りして、なんか、らしくなかった。俺がそう言うと、葵はスマホを指でなぞりながら、こちらを見ずに言った。 「高校と大学じゃ、いつも一緒にいられないだろ。…俺も普通の男だよ。」 俺はそんな葵が少し可愛く思えて、側に近寄ると抱きしめてささやいた。 「…そうなんだ。じゃあ、会えない分も頑張ろうか?」 俺の誘いに、葵は馬鹿みたいにぎゅっと抱きしめ返すと、何も言わずに俺を貪るようなキスをしてきた。いつもは俺を焦らして余裕のある葵なのに、今日は切羽詰まった様に俺を押し倒した。 愛撫もそこそこに、俺の窄みにたっぷりジェルを押し込んで、葵は俺を征服した。元々マゾっ気のある俺は、そんな葵に尚更感じてしまって、馬鹿みたいに強請って、激しいピストンに何度も逝ってしまった。 何時間篭っていたのか、すっかり窓の外が夜景に変わる頃、俺たちはルームサービスを食べながら気怠い余韻を楽しんだ。結局その夜は、夜景を見ながら浴室でゆっくりと優しい交わりをしたんだ。 俺の汗ばんだ首筋を舌先で舐めながら、葵は俺の奥へゆっくりと優しく突き上げた。俺はもう空っぽだったけど、ゾクゾクとする甘やかな気持ち良さに、葵を締め付けて離さなかった。 意識がぼんやりする中で、俺は葵のささやきを聞いて微笑んだ。 「…涼介、愛してる。」

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