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side. Subaru
あの後、晃亮は茫然とする円サンを置き去りにし。
何事もなかったかのように俺を従えて、家へと戻ってきた。
晃亮の考えている事なんて、俺にすら解らない。
ひとつ、確信したのは、俺が円サンに向ける感情に。
晃亮が気付いている…という事実だ。
晃亮も俺と同じ、
純粋に円サンの魅力に惹かれた…───と言うには、
意味深なアノ笑顔が邪魔をする。
(俺が興味を持ったから?)
いや、気付かれる前から晃亮は円サンに興味を示していたから…
多分、気付いてないんだ。自分の事には。
それが恋愛感情かどうかは、定かではないから。
憶測で決めつけるのは、間違っているんだろうけれど。
何にせよ、
最悪の事態はもう。逃れられそうに、ない…。
(守れるのか…)
その権限が無いことは、百も承知だ。
でも…
(クソッ…!)
やり場のない衝動を、ベッドにぶつければ。
ギシギシと軋み、揺れる。
隣の部屋。
主がいても、物音ひとつしないその場所で。
晃亮は今何を思うのだろう?
走り出した災厄は、
どうする事も出来ないのか。
俺が俺であるが故の運命なんて、
クソ食らえだ…。
端から望まれなかった存在だったけど。
今日この日ほど、
自分で自分を否定したことは無かった。
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