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side. madoka 「ふ、えっ…く…ッ…」 「円サン…」 これは3人分の涙。 苦しくても辛くても、 泣き方すら解らないキミ達の分も全部。 だから止まらない。 「ごめんなさい…貴方にはずっと、笑ってて欲しかったのにっ…」 ポツリとオレの手を濡らした雫。 見上げたら、キミもちゃんと泣いていて。 込み上げる、。 「自分を…責めないで?オレは何も知らないから。キミ達の力には、なれないかもしんないけど───…」 これだけは知ってる。 「キミは…とても素敵だよ。」 だからそんな痛そうな顔はしないで? そう言って昴クンの頬に伝う涙ごと、両手で包み込んであげた。 「円サン…」 じっと見つめ合う。 とても綺麗な顔だけど。 何よりもその瞳が、一番キラキラしてて透き通っているなぁって。ぼんやりと魅とれてたんだけれど…。 躊躇いがちに、その端正な顔が近付いてきたものだから。 何故だろう… オレは何を思ったのか。 気付けば自然と目を閉じて、そのままの流れに… 身を任せてしまっていた。 「ンッ……」 互いの唇が、触れただけのキス。 なのに妙に甘く。 全身溶けそうなくらい熱くって… トクンと胸が高鳴った。 「…っあ………」 すぐ離れてしまうから、 分かり易いくらい名残惜しそうに、キミを見上げたら。 「んふっ─────…」 目が合った昴クンは、ゴクリと喉を鳴らすと… オレが望んだ通りの、 深い深いキスを与えてくれたんだ。 「ふ、ぁっ…んンッ……」 晃亮クンに何度となく奪われたキスは。 甘い響きなんて微塵もなくて。 ただ食い尽くされるだけの、乱暴なモノだったけど。 どうしてだろ? 昴クンとのソレは、とてもとても心地良くて。 込み上げる熱で思考がとろけてしまいそうだ…。 「んッ…」 いくら永いキスでも、やっぱり終わりがあって。 昴クンも名残惜しむかのように、ゆっくりと離れていく。 「そろそろ、帰った方がいい…」 深夜0時。 晃亮クンは気まぐれな人だから、 必ず朝帰りするとは限らないし… 仕方ない、よね…。 「タクシー、呼びますね…。」 立ち上がろうとした昴クンの服を、思わず引っ張っぱり。不思議そうにオレを見下ろす昴クンに向けて、 「もういっかいだけ…ダメ…?」 「ッ…─────!」 お願いしたら、昴クンは顔を真っ赤にして。 一時してから…少し強引に腕を引かれたかと思うと、 さっきよりもっと激しく、唇を奪ってくれた。 どうしてかは解らない。 唐突なキスの理由も、オレに惜しみない優しさを向けるキミも。 けど…今はコレで良いのかなって思えるくらいに。 許される限り、一瞬の間でさえも。 キミとの口付けに。この身を任せていたかった。

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