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第三章 飾らない僕を見てください

『麻衣くん。こちらで一緒に、話さないか?』  素敵な人、との第一印象を持った響也に、呼ばれたのだ。  麻衣は、嬉しさでいっぱいだった。   『婚約して1年の間に子どもができなかったら、女性は離縁させられるのよ。一方的に』  確かに、こんな良くない噂もある。  その目で観察した、彼の作り笑いも気にはなる。  だが、それを上回る魅力を、麻衣は響也に感じていた。  笑顔で軽やかに、彼に近寄った。 「お呼びいただき、ありがとうございます」 「ちょうど今、近未来の話をしていたのでね」  この中で、一番の若者である君の意見を、聞いてみたい。  そんな風に、響也は切り出した。 「近いうちに、我が飛鳥グループは、宇宙ビジネスに着手する予定だ」  響也の言葉に、周囲はざわめいた。

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