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第二十六章・2

 クリスマスパーティーで、響也の兄弟である孝弥と善哉は、麻衣に好感を抱いてくれたことが解った。 「お二人とも、とても親切にしてくださいました」 「うん。私も、二人に君を紹介して良かったと、思っているよ」  しかし、世代が上の両親となると、どうだろうか。  この現代社会においてさえ、若い世代の間でさえ、未だにオメガに対する偏見と差別は根強く残っている。 「お父様とお母様が、麻衣を受け入れてくださればいいが」  憂える響也に、麻衣は元気な笑顔を向けた。 「その時は、その時ですよ。響也さん」 「麻衣」 「僕は、たとえ響也さんの御両親に何と言われようと、平気です。大丈夫です」  響也さんさえ、僕をその澄んだ目で見ていてくれれば、それで充分なんです。  そう言って微笑む麻衣に、響也は救われる思いだった。 「ありがとう、麻衣。勇気が湧いてきたよ」 「じゃあ、一緒にミニ門松を作りましょう!」 「よし!」  麻衣に寄り添い、ハンドメイドを楽しむうちに、響也の心は晴れていった。

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