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第三十五章 これも乗馬?
薫風香る、爽やかな季節。
響也と麻衣は、このところほぼ日課となっている、乗馬を楽しんでいた。
「やはり気候がいいと、気持ちが上がるな」
「馬も、楽しそうですね」
麻衣はずいぶん上達し、馬場では難なく馬に乗ることができる。
そこで響也は、新しい提案を出した。
「麻衣。今日は外乗と洒落込もう」
「外乗、ですか?」
「ホーストレッキング、だよ。馬場内だけでなく、フィールドに出るんだ」
山道や森林。草原、海岸など、バリエーション豊かな自然の中で楽しめるのが、外乗の魅力だ。
癒やしの時間を味わおう、と考えていた響也だったが、麻衣は思いのほかアクティブだった。
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