階段を上りきってリビングに入ると、宮部は部屋に閉じこもってしまったらしく姿がなかった。 　ガシガシと頭を掻きつつ俺もリビングを突っ切って奥の部屋に入る。 　部屋には昨日敷いた俺と宮部の布団が並んでいてついさっきの宮部の顔とその少しだけ腰に触れた感触を思い出してまたズクズクと疼き出した。 「くそっ」 　布団に座り込むと下着ごと少し下げてしっかり上を向いてもう先走りを滲ませているモノを握り込む。 　息を乱した宮部の姿とあの僅かに触れた昂りを思い出すだけでグンッと質量は増していった。 　しょっちゅうオドオドしているクセに急にふわっと笑う宮部。 　母さんに「お帰り」って言われるだけで少し照れつつ嬉しそうな宮部。 　ヌチヌチと音をさせつつ上下に動かして近づいてきた限界に抗うこともせず欲望を弾けさせる。 「っ……はぁ……」 　布団に仰向けになりつつティッシュを探すがまだ段ボールから出していないことに気づいて行き場のない手を見ながら息を吐いた。 　短パンも下着もずり下がった情けない格好。 　手も白濁で汚れたままで仕方なく指先で短パンを上げて部屋を出た。 　リビングの向こうに見える閉じた宮部の部屋。 　何となく申し訳なくなって俺は急いで洗面所に向かってその手を清めた。