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「なぁ、創介さんと雄吾さんもカップルって知ってたか?」  アパートに帰ってきて風呂を洗い終えた俺は夕飯の支度をしている宮部に声を掛けると、 「知らなかったの?」  宮部はきょとんとしてカウンターに肉巻きを並べる。 「はぁ?知ってたのか!?いつから!?」 「いつだったか声が聞こえて……」 「は?そんな会話でわかるような話題って何だよ?」 「いや、その……」  味噌汁をつけようとしていた手が止まって俺はカウンターにあるイスに腰掛けて首を傾げた。 「宮部?」  なぜか宮部の顔が真っ赤で、反応を窺っていた俺は思い当たったそれをわざとわからないフリをする。 「デートの約束とか?」  フルフル首を横に振る宮部。 「痴話喧嘩でもしてたのか?」  耳まで赤いそれを見て思わず笑ってしまった。 「ちょっ!村瀬くんっ!!」  気づいたらしい宮部が少しスネたように口を曲げて鍋をかき回す姿が愛おしい。 「そんな激しかったなら呼べよ」 「違っ!キスしながら一緒にお風呂入ろうって中に戻ってっただけだよ!」  ニヤリと笑うと宮部はワタワタとし始めた。 「へぇ……キスしてんのは見たんだ」 「や……」 「一緒に入るか?俺らも」  腰を上げてカウンターの向こうに居る宮部に顔を近づける。 「な、何言っ……!!」  パッとお玉を離して宮部がしゃがみ込んでしまって俺は笑いながらキッチン側に回った。

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