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「こっちが琉生くんと同じ現社卒の莉音 先輩で、その隣が言コミ卒の大和 先輩!」
簡単に紹介されて頭を下げると、二人も頭を下げて目の前の席に座るように誘ってくれる。
「イケメンだなぁ!よろしく!二人とも一年ってことはまだお酒はダメだよな?」
にこっと笑う莉音さんはお茶とコーラ、いくつかジュースのペットボトルが乗ったお盆を持ち上げて隣の大和さんがキョロキョロしてから取皿を手にした。
お礼を言いつつ皿と飲み物をもらって、宮部は創介さんにタッパーを渡す。
並んでいる料理は相変わらずどれもうまそうで……でも、今日はビールやチューハイの空き缶なども多く目に入ってそろりと雄吾さんの様子を窺った。
「んー?何?琉生くーんっ!やっぱ早速エロ話からいっとくーぅ?」
目が合ってしまってヤバいと思う頃にはもう遅い。
雄吾さんは這うようにこっちに近づいてきてニヤニヤと笑う。
「こら!雄吾!絡むなって!」
今度は莉音さんが止めてくれるが雄吾さんの口は止まらない。
「ねぇ、莉音先ぱ〜い!話してあげて下さいよぉ!ハジメテとかえっろい話ぃっ!」
「はぁっ!?バ……おまっ……」
ニヘッと雄吾さんが笑うと莉音さんが耳まで真っ赤になった。
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