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「……まぁ、シたくないって言ったら嘘になる」
カウンターチェアに座り直してキッチンの方に向いてからゆっくり口を開く。
「お前は?」
宮部の反応がないのが気になって聞くと、宮部もこっちを向いたがすぐに視線は味噌汁に向いた。
「いや、ま、無理には……」
話を終えようとすると、宮部はゆっくりこっちの方を向く。
「ドキドキはしてるよ。村瀬くんと二人で暮らし始めて……もしかしたらって……」
「え……」
目は合わないがその顔が真っ赤でこっちまで顔が一気に熱くなった。
「……意味、わかってんのか?」
「僕だって男だよ?……それにお母さんがあんな人だからね。村瀬くんが思ってる以上にわかってはいる……つもり」
一瞬翳ったその顔をこっちに向けてその口を塞ぐ。
両頬を挟んだ俺の手から逃れることなく、むしろ俺の胸元を掴んだ宮部。
そっと舌でその唇を割り開くと、ビクッと少し跳ねはしたがためらうようにその舌も伸ばしてきた。
「ふっ……」
くちゅ、と水音が鳴って宮部から吐息が漏れる。
「鼻、ちゃんと息しろ」
苦しげに寄った眉を見て手を後頭部とその腰に移動させるとそのまま深く舌を挿し入れた。
絡めて、唾液を吸って、舌で歯列をなぞると、角度を変えて口内を隅々まで味わう。
「は……んっ」
熱いその息遣いに俺の欲望は一気に沸騰した。
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