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「ちょっ!」  バランスを崩した宮部をそのまま抱き締める。 「……なぁ、一緒に寝ねぇ?」 「え」  ビクッと身体を強張らせた宮部の背をしっかりと包んだ。 「寝るだけ……な?」  囁くと宮部はそろりとこっちを見る。 「ダメか?」 「……ダメ」 「何で?」  また顔を隠した宮部に聞くと、宮部は俺の肩口に顔をつけたまま動きを止めた。 「宮部?いいだろ?」 「……そんなの、緊張して寝れない」 「おまっ……」  そんなことを聞いて冷静でなんていられない。  グッと宮部を抱き上げるようにして立ち上がると、そのまま奥にある俺の部屋に入った。  いつもドアを開けっ放しにしているお陰で勢いのまま連れ込むことに成功する。 「待っ!何っ!!」 「クッソ、押し倒してぇ……」  言いつつ二人してベッドに倒れ込んだ。 「ちょっ!村っ!!」  何とか耐えようとお互いベッドに横倒しになったまま宮部をしっかり抱き締める。  フーと意識して何度も息を深く吐いて自分自身を落ち着けた。 「……当たってる」 「意識させんな」 「……」   黙り込んだガチガチの宮部を抱き締めたまま目を閉じてじっとする。  だが、風呂上がりの同じジャンプーの匂いを吸って余計に意識してしまった。しかも、 「……村瀬くんも、ドキドキしてるね」  俺の胸に手を当てて耳をつけている宮部のせいで体温も一気に上昇する。 「お前なっ!」  ゴロンと転がって宮部を組み敷いて俺はグッと唇を噛み締めた。

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