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「いやいや、店長だって今年三十三でしょう?」 「まだまだ若いじゃん?」 「さすがに絶倫過ぎますって。ねぇ?」  創介さんにもこっちを見られてどうしたらいいかわからない。 「そうかなぁ……。で?琉生くんは?」 「へぁっ!?」  肩に手をつかれてビクッと跳ねてしまうと、佐倉さんがくすくすと笑う。 「とがー?アイスコーヒーでいいからグラスに用意してくんない?ケーキはちょうど三個残ってるからさぁ、ちょっとおしゃべりしようよ?」  カウンターに手をついて創介さんに告げると、佐倉さんはケーキを皿に移していった。 「え?」 「モヤってるならお兄さんたちに話してごらん?」  佐倉さんの目の奥がギラリと光った気がしてカウンターの向こうに助けを求める。 「……こうなったらさくさんは聞かねぇから……吐いちゃえば?俺もさくさんもタチ。琉生くんもだろ?」  あっという間にカウンターにアイスコーヒーを並べられて、佐倉さんもすぐ近くのテーブルにケーキを運んでいった。  いつもすぐに下ネタを吐いてくる雄吾さんとは違う空気を感じて俺はゴクリと唾を飲み込む。 「おいで」  佐倉さんがそのままイスに手をかけて手招きすると、創介さんは俺の肩を叩いてトレーに乗せたアイスコーヒーを運んだ。 「話すも何も……俺……」 「ねぇ、琉生くん……宮くんに触りたい?」  歩いてきた佐倉さんの細長い指が手に絡められて反射的に頷く。 「もうすぐ付き合って三年なんだろ?我慢しすぎてビビっない?」  確かに……そうかもしれない?  俺も促されたイスに座って話してみることにした。

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