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「結局、何だ?」  宮部に促されるまま慌てて帰ってきたのだが、よくわからなくて聞く。  すると、顔を真っ赤にした宮部はちょっと指先を合わせてモジモジとした。 「え、マジで言われねぇとわかんねぇぞ?」  宮部の手を引いて逃さないようにその体を捕まえると、宮部はしっかりメガネをかけ直して俯く。 「何?」  後ろから抱き締めたままその首筋にキスをすると、宮部はピクッと体を揺らした。 「だ、だから……洗濯物を取り込んでて……」 「あぁ」 「雄吾さんもそうで『いい匂いするな』って言うからきんぴらお裾分けすることになって……」 「で?」  先を促しているのに宮部が黙る。 「宮部」  その耳元で囁いて赤くなっているその耳を少し食べてやった。  ビクンと大きく跳ねる宮部を力を込めて逃さず舌でその縁をなぞる。 「んっ……ちょっ……」  吐息の混ざった反応にゾクッとしつつ舌をそのまま首筋に移動させた。  上擦った声を出す宮部をクルリと返してそのきっちり留まったシャツのボタンも外しながら鎖骨をなぞる。 「む、ら……ふっ……」  俺の髪に指が差し込まれて引き離そうとするのを感じてそこに軽く歯を当てた。  またビクッとして、指に力が入る。 「待っ……」 「無理」    宮部の反応に完全に欲情してしまって離してやれない。 「ちょ、《《まだ準》》……」 「準?……何って?」  聞き逃がせない言葉が続く気がしてその鎖骨から顔を上げると、宮部はパッと顔を背けた。

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