「え？」 　戸惑うような宮部の首筋にそのまま唇を寄せてキスを繰り返しながら少し手を緩めてさっき開いたシャツに沿って鎖骨に辿り着く。 「ん、村……」 　くすぐったそうに、でも、そこには僅かに吐息が混ざっていた。 　手をその腰元にやってアンダーシャツを捲り上げる。 「待っ!!」 「無理」 　そのまま胸に唇をつけると宮部はビクンと跳ねて俺の頭を必死に押した。 　それでも舌を伸ばして小さな突起を口に含むと宮部は小さく声をあげる。 「ダメっ！……はっ……ちょっ……」 　宮部が止めようとしているのはわかるが、押し退ける手もどこか本気ではないようなもどかしそうに俺の頭を包むのを感じて離れてやれなかった。 「俺が準備、してやる」 　ベルトに手を伸ばして外すと、宮部は慌てたようにそっちにも手をやろうとする。 　それを防いでファスナーを下ろすと、下着越しでも熱い昂りを感じた。 「待っ!!」 「ヤダ」 　ずっと抑え続けてきた欲望は止められない。 　恥ずかしそうに顔を赤くする宮部を見る度に、キスしてトロンと溶けたその顔を目にする度に、風呂上がりの上気した姿を、寝起きの無防備な姿、不意に誘うような反応も言葉も……グルグルと頭の中がいっぱいになって思考がうまく働かない。 「わかったから！」 　両手で髪を掴まれて聞いたこともない大きな声を出されてハッとする。 　バクバクとうるさい心臓の音を自覚ながら顔を上げると、宮部は少し下着からはみ出していたモノを隠してチノパンを引き上げた。