「……落ち着いたか？」 　息が整って微睡み始めた宮部をベッドに寝かせようとすると、宮部はパッとまた目を開いてそれから口を閉ざして俯く。 「起きたならシャワー浴びるか？全身ローションまみれで気持ち悪いだろ？」 　聞いても宮部はギュッと悔しそうに拳を握った。 「……あのさぁ、いくら最初のうちは痛いったってお前にそこまで辛くさせたくないんだって」 　どうせすぐに自分を卑言し始める宮部を抱き寄せる。 「でも……僕だけで。村瀬くんは……」 「ならさ。一緒に風呂入ろうぜ！」 「嫌だっ!!」 　あんなにしょんぼりしていたくせに、カブせるくらいの否定は堪えた。 「そこまで拒否るか？」 　さすがにショックを受けると、宮部はモジモジと身を縮める。 「だって……お風呂って……全裸……」 「今もじゃん」 　慌てて枕を掴んで押さえるもんだからあれも洗濯確定だ。 「……恥ずかしい……でしょ？」 「何を今更」 「明るいなんて……無理」 　かなり身を縮めた宮部の顎を掴んで無理矢理こっちを向かせる。 　噛みつくように唇を塞いでそのまま深く舌を挿し込んだ。 「んぅ……っ」 　逃れようとする宮部を抱き締めて離してなんてやらない。 「んーーーっ!!〜〜〜っ!!」 　苦しそうに何度も背中を叩かれてやっと解放すると、宮部はぜぇぜぇと息をしてペタンと俺に凭れ掛かった。